15件のひとこと日記があります。
2013/08/22 00:14
寺山修司 (その2 二人のマキ)
寺山修司の詞の歌い手に二人のマキがいる。
偶然だろうか、寺山自身が好きな「牧場」から名づけたのだろうか。それとも何か前衛的な意味合いがあったのか。
カルメンマキと浅川マキ。
カルメンマキは天井桟敷時代があった。浅川マキは寺山自身がプロデュースして、友人のジャズメン達に頼み、自分の詞に曲をつけてデヴューさせた。どちらも名付け親であって不思議はないし偶然であるかもしれない。
私は二人のマキにやはり一度ずつ会っている。
カルメンマキは大学の部室(美術室)に遊びに来た。文学同好会の誰かが連れてきたような気がするが・・・。小柄で普通の女の子なので少し驚いた。二言三言話をした(何を話したか覚えていない)。その後学生会館で一緒に卓球をした気がする。
彼女の歌「時には母のない子のように」「山羊にひかれて」は今に至るまで大好きである。どちらも寺山の作詞で、二人の重なり合った部分というか、そのエッセンスが私を魅了してやまない。
浅川マキは大学祭で彼女と彼女の歌に出会った。前売券も買っておらず、そもそも浅川マキを知らなかったのだが、学祭の幹事の仲間に誘われてカブリツキで聴いたのだが、それは圧倒的だった。
浅川マキの歌で一番好きなものと聞かれたら、寺山の作詞ではなく彼女自身の作詞だが「少年」かもしれない。あとタイトルを忘れたが「北のはずれは雲の海・・・」というやつ。
そうなんだね。大学を出て競馬を始めて寺山ワールドに出会う前に、二人のマキさんの歌と角川文庫の「寺山修司青春歌集」が私の傍にあったというわけだ。