10/24東京競馬場

先週は「つかんだものがある」と思っていたので、今週もう一丁があればという感じだった。競馬場に行くまではかなりワクワクしていたが、得てしてそういう時は当たらない。またこの日は頭数が少なく、特に芝のレースはあまり魅力的ではなかった。馬券を買うなら未勝利戦かメインのブラジルカップ（ダート）かなあと思っていた。しかし土曜のレースを見ると芝は少し上がりがかかり力がいる馬場。しかも内が傷んでいるようであまり伸びない。基本は瞬発系でいいとしても難しい印象があった。金曜に雨が降り、乾いていく過程は簡単ではない。23日途中から良馬場に回復していたが、午前のレースはやりづらかった。現にパドックでいいと思った馬が内に入って伸びなかったので、馬場にバイアスがある時はパドック通りとはいかないケースがある。

などと考えていたら、1Rのダートは1番人気の馬がタコ負け、2Rは先ほど書いたようにいい馬が内で伸びあぐね、筋肉量の多い馬が逃げ切った。3Rは1番人気の馬がちょっと非力だなあと思ったら引っかかって4着、やはりパワー型の馬が勝利。一見するとパワー優先に見える。でもレベルが上がれば瞬発系でいいと思った。新馬戦は見てるだけ、1勝クラスに入ってもいい馬が出てこない。どうもピタッとこない。事前に狙おうかと思った馬もそれほど良く見えない（でもきたりして…）。穴馬という意味では午前中を除いて全然こなかった。さすがは東京、頭数が少ないと人気の馬が確実にきてしまう。こりゃもう腹をくくってメインだなと思った。

迎えたブラジルカップ。事前に馬体と動きを見たところ、ヴェルテックスがいいと感じていた。胴が長くて瞬発力がありそうな動き。現にこの条件で勝ったことがある。もう少し速い脚があれば良いが、他にいい馬が見当たらない。みんな同じような脚しか使えないならこれでいいだろうと思っていた。ダート2100mはダートにしては長距離で、この馬自身ステイヤーっぽい雰囲気がある。夏場から2つ使ってタコ負け続きだが、前走は早めに動いて善戦していた。距離延長ならもっとやれる。

狙っている馬がいる場合、パドックは1周目が勝負だ。見た瞬間いいと感じられなければまずこない。映像では何度も見ているのでおおよそのことはつかんでいる。さてどうかなと見たら大変デキが良かったので「これでいける」となった。肩回り、トモがパキパキにできている。前捌きは少し硬めだが動いているので問題なし。返し馬でも前脚がきれいに上がっていた。筋肉量の多い馬は大きな筋肉が同時に動くので硬く見えることがある。ところでもう1頭素晴らしいデキの馬がいて、それがグレートタイム（1着）だった。一分の隙もないデキと動き、人気がなければこれを買っただろう。少し迷ったがヴェルテックスの方が枠が内だったのでこちらを買うことにした。

レースは中団から進め、直線は捌きながらで3着までだったが、まだ腹回りなど成長の余地がある状態で善戦したので見立てが合っていることが確認できた。この条件で走る馬の形が分かった。東京ダートはダートでも瞬発力が必要だ。まずはパワーがあることが重要だが、加えて一定以上の瞬発力が求められる。その分他場に比べて少し難しいが、特長がある馬は限られるので慣れれば見つけられると思う。

ここ2週、馬券を買ったレース数は極めて少ないが、相当つかんだものがある。今秋はデキの判断レベルが一段上がり、走る馬のトモが分かった。もちろん引っかからなかった馬の方が好走数は多いが、それは無視すればよい。さらに適性、特に瞬発力の判断を加えた。瞬発力の有無はこれまでほとんど気にしたことがなかったが、どの条件でも速い脚が使えるのはプラスになるので重要な要素であることに気づいた。近年東京優駿で結果を出せなかったのはこれが抜けていたからだとおもう。デキと瞬発力が揃えば多くの条件で上にくる馬となる。加えて一定程度のパワーがあれば完璧だ。結果を出すために見極めるべき要素を「暫定的にとは言え」確定できたのは素晴らしい。