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2018/01/29 11:45
偽美談 第7章
最終週の日曜日、本当の最終日だ。
この日で全ての結果が出る。
嫁さんの1番欲しいものとなっている指輪を見事プレゼント出来るのか。
それとも格安のプレゼントとなるのか。
夫婦生活もはや8年、お互い酸いも甘いも経験した。
今となってはクリスマスプレゼント選びは、3人の子供達に対しての共通の楽しみになってしまっている。
今年のクリスマスも、若い頃のようにお互い何かを送り合う事にはなっていなかった。
つまり最後まで黙っていれば、負けたとしてもこの勝負は無かったことになってしまう。
それが少しズルい気がした。
内緒でプレゼントが1番良かったが、前日の夜、敢えて今の状況を嫁さんに話すことに決めたのだ。
俺「実はお前に、欲しがっていたあの指輪をプレゼントをしようと思う。」
嫁「えっ?マジで?どうしたん?ニヤニヤ」
俺「こうなって以来ずっと世話になったけんね。」
嫁「気にせんで良いのに。」
俺「たださ、それが買えるかは明日に掛かっとるんよね。」
嫁「は、どーゆーこと??」
11月からそれを目標に真剣勝負をしていること、それから具合も良くてここまでなんとかやれてること、そして今日が最後の日であることも全て伝えた。
嫁「なるほどね。それは応援せんとね。」
これでフェアだ。
俺の挑戦は公のものとなった。
昨日のオジュウチョウサンをどうしても見たかった為、Gちゃんねるに登録をしていたせいで、明日も朝から家族の応援というギャラリーを味方に、全レース観戦が出来る。
最高の舞台は整った。
嫁さんに期待もさせた。
これで負けたら仕方ない、俺が持っていないのだ。
この日選んだレースは3レース。
阪神1R、中山6R、そして有馬記念だ。
前日までに決めていた。
阪神1Rは前情報でかなり堅い決着になりそうだと情報を得ていた。
ここは3連単フォーメーション12点勝負。
しかしいきなり負けるのではないかという不安に押しつぶされそうになり、直前まで3連複にするか、はたまた馬連にするか、ワイドにするか最後まで悩んだ。
しかしそのまま3連単、オッズで振り分けて19,000円投じた。
時刻は朝6:00。
とにかく怖かったのが本音で、耐えられなかった自分は当日夜明けまで予想をしていたこともあって、せっかくの全レース観戦可能な環境を捨てて昼まで寝ることにした。
自分はスマホ投票のみだ。
起きたらレース結果を見ずに、スマホの残高を確認よう、レース映像は怖くて見られない。
そして昼前、多分ハズ出てるなと思いながら残高を確認する。増えていなければ二度寝確定だ。
…
残高が…!
70,000円増えている。
勢いよくベッドから起き上がり何度も確認した。
やっぱり増えていた、夢ではない。
なんと的中したのだ。
約50,000円の利益を出すことに成功した。
ここに来て上々の滑り出しだ。
しかしまだまだあと2レースある。
この勝負に勝つためには、自分の買い方では買うレース全てで勝利しなければ限りなく可能性はゼロに近い。
そんなにうまくはいかないというか、過去にいったことなどない。
せいぜい2勝1敗くらいが関の山だ。
目も覚めた。
6Rのパドックをしっかりと見て最終決定を下す。
軸は断然人気1.9倍。
相手を選んでここでも3連単フォーメーション12点、8,500円で勝負したが、今回は単勝で大勝負にでた。
1点50,000。
もし勝てれば、有馬でなんとか出来るかもしれない。
このレースは家族で観戦した。
10番アズレージョを応援してくれと家族に頼んだ。
結果はアズレージョが3/4馬身先着して見事1着でゴール番を駆け抜けた。
我を失った。
家族も狂喜乱舞。
リビングは歓喜に包まれた。
10番以外見ていなかったので、3連単も買っているのに不覚にも2、3着を全く見ていなかったのだが、外れていた。
結果、95,000円の払い戻し。
約37,000円の利益を出すことに成功した。
ここまでで約85,000円のプラス。
あと45,000円の利益を出せば、まさかの目標達成というところまで漕ぎ着けた。
イケるのか?
締めくくりに選んだのはもちろん有馬記念。
ここがゴールと決めていたのだから。
本当の最終章だ。
続く…