19件のひとこと日記があります。
2018/01/29 12:35
偽美談 最終章
中山12R 有馬記念。
言わずと知れた1年最後のグランプリレース。
この舞台がこの戦いの最後のステージになるとは。
まさに相応しいレースだ。
しかも今回は前述通り恩人キタサンブラックの引退レースである、いやでも力が入る一戦となる。
前回敗れたことで史上最多G1勝利の称号は得られなかったが、勝利数最多タイ、獲得賞金史上最多の称号は掛かっている。
能力は間違いない、仕上げも究極メイチ。
多くは書かないが、世相的にも、引退後の種付けのことを考えてもここはこの馬が勝つストーリーが望ましいはずだ。
そして自分としても最後の勝負。
そのレースの主役はキタサンブラックとあれば、この馬しかいないし迷いはない。
もし勝っても負けても、レース後の場内のムードは自分の勝負とリンクする。
よし、いくか。
買目は締め切り直前までかなり熟考した。
とりあえずキタサンブラックの単勝50,000円、これは決めていた。
問題は相手、買うならここは是非とも馬単にしたいと思っていた。
紐候補はスワーヴリチャード、シュヴァルグラン、サクラアンプルール。
締め切り直前、全てに10,000円で買いを入れようかと思ったが躊躇した。
もし来なかった場合、負けにはならないがキタサンブラックの単勝オッズからしても目標に届かないのだ。
ならばキタサンブラックの単勝に追加するか、はたまた馬単勝負に出るか。。
悩みに悩んで、馬単を買い足す決断を下す。
しかし購入ボタンが押せない、時間切れであった。
結局自動的にキタサンブラックの単勝1点勝負となった。
嘘のように単勝オッズ1.9倍。
入ればピッタリミッションクリアとなる。
そんなにうまくいくのか??
しかしもう迷いはなかった。
そしてスタート。
家族揃ってモニターに釘付けとなる。
ロケットスタートを決めたキタサンブラックと武豊。
道中の完璧なペース配分に、金縛りにあったようにどの馬もポジションを崩せない。
もらったか?
そのままの順位で4コーナーを回って直線。
もうここからは頭が真っ白だった。
家族全員で何度叫んだかわからない。
キタサンブラックは完勝した。
やり遂げたのだ。
感無量とはまさにこのこと、俺は男泣きした。
この日の払戻金額、総額で260,400円。
利益はピッタリ約130,000円だ。
ミッションコンプリート。
嫁さんと子供達と抱き合った。
当日はクリスマスイヴ。
我が家にとっては本当に大変な一年だったが、今年に限っては嫁さんにも自分にもクリスマスプレゼントがもたらされた。
場内の大歓声と相まって気分は武豊、サブちゃんの歌がこのミッションの大成功に花を添えてくれた。
実は全く気がかなかったのだが、驚くべき事が2つ起こっていた。
1つ目は2着だ。
クイーンズリングが競り合いを制し、2着を確保していたのだが、その相手がスワーヴリチャードとシュヴァルグラン。更にその3頭に不利を受けたのがサクラアンプルールであった。
もし馬単で勝負をしていたら目標は達成できず、悔やみきれない結果になっていたという事だ。
そして2つ目。
これが一番衝撃を受けたのだが、自分は個人事業主であるがゆえに毎年確定申告をする身である。
そんな身である以上、税金の観点からスマホでの馬券投票には総払戻金額に気を付けておかなければならないというのだ。
税金を誤魔化すほど勝ってもいないし、そんな度胸もさらさらないが、申告上面倒になるのは避けたい。
何でも、総払戻金額−勝馬投票券購入金額=500,000円以上だと、一定の計算方法によって課税されるらしいのである。
今日の3コンボで260,000円を超える総払戻額、ちょっと待て、これはマズくないか…。
慌てて過去の払戻額と、その馬券に使った額を差し引いて計算した。
電卓にはじき出された数字…
499,600円。。
マジか。
こりゃすげーや。
という事は、もし仮に馬単が当たってしまっていたらアウトだったという事だ。
買わない選択こそがベストだった訳だ。
見えるものしか信じないタチだが、流石に見えない力を信じてしまいたくなる様な気さえした。
プレゼントは後日買いに行ったのでクリスマスは過ぎてしまった上に、特注品であった為出来上がるのは今年2月という事でまだ手元にはないが、もう時期嫁さんに渡せる日が来るだろう。
この日に限っては、全てがパーフェクトで本当にツイていた。
今思えばこれは自分ではなく、嫁さんが「持っていた」という事だと思っている。
何故なら、、この話にはもちろん続きがあるからである。
続く…