婚活パーティーに参加してみた　其の参

「趣味は競馬と映画と風俗です
　とにかく…不器用な男ですから」

こんな自己紹介じゃ、せっかくのフリータイムも
誰も俺のところへは集まってこない

俺はビール片手に端のほうでヤツらの活躍を
眺めることにした

それにしても俺はなぜこんなダサい恰好をしてるんだ!?
３０年前のスーツを引っ張り出したのだが、あの頃のスーツはダボダボで
やけに肩幅が強調されてないかい???

それにくらべ『ナガTinko』は短パンにポロシャツ
そして麦わら帽子
ファッション雑誌に出てきそうな恰好だっ！

んっ!?
短パンの裾からなんかブラブラ飛び出てるぞ！
象さんの鼻みたいだ
長すぎてパンツに収まり切れないんだな

「放水開始ぃーーーー」
ジョボジョボジョボ??

『烏賊Summer』は高そうなスーツでパリッと決めてる
髪もMG-5のチックでバッチシ

「これ、リップに見えるけどチックって言うんだぜ！
　クリクリまわして横を流すのに使うんだ」

と、取り出したのは＊１『チック』ではなく＊２『ビック・インディアン』

確かにカタチは似ているが…

ウィーン　ウィーン

そんなものを持ち歩いている『烏賊Summer』から
蜘蛛の子を散らすように女性陣がいなくなったのは言うまでもない

ザマーみろ（笑）





＊１　昔の整髪料
　　　ポマードを固めたようなもの
　　　リップが太くなったような容器に入っている
　　　リップのようにまわして使う

＊２　伝説の電動こ●し
　　　真っ黒いボディーが当時の女性たちに大人気
　　　芸能人も空港のチェックでよくひっかかっていた