世界規模で広がるコロナウイルス（ドバイデー中止の可能性）

リアルタイムで世界中に蔓延するコロナウイルス。

既にヨーロッパ（欧州）とアメリカ（欧米）では競馬を含むスポーツイベントが事実上無期限中止（或いは延期）。欧州はサッカー、欧米ではメジャーリーグ。

そして、人の出入りを厳しく制限する国もあり、場合によっては「国境閉鎖」に踏み込んだ国もある。こうなると生活物資優先の輸出入が最優先される。

ドバイデー（UAE）の場合、主な遠征する国としては芝は欧州、ダートは欧米。
しかし、この両国は既に厳しい出入国宣言をして対策を講じている。

また、ダノンプレミアムが遠征を強行するかもしれない、オーストラリアの場合は世界中から観光客が訪れるリゾート国でもある。リゾート国（リゾート地）から世界中へのウイルス拡散が最も危険である。実は感染する方の多くは海外旅行する富裕層経由が最も多く、我々はすでに富裕層・顧客の対象たるリゾートクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の惨状を目の辺りにした。次に税関職員や海外出張を行う人。現実に日本のサッカー会長たる田嶋幸三氏が感染してしまったのである。その次は医療関係者である。だが、海外出張者も医療関係者もまた富裕層の一部である。競馬の馬主も富裕層。

富裕層の方を敵視するのは心苦しいが、現在世界中でのウイルス蔓延によりあらゆるスポーツイベント、そして人を招くイベントが中止。

話をドバイデーに戻すと、馬の往来自体は問題なくとも、馬の世話をする人や騎手の出入りが厳しく制限される。UAE側が緩くとも、それ以外の他国では厳しく制限されている。ドバイにおいて腕前重視で中国香港競馬所属のジャン・モレイラ騎手に頼んだ調教師・馬主は数多くいたが、所属する中国政府は検疫を厳しく行った結果、出国から帰ると隔離されて競馬に参加できないことを理由に遠征を取りやめた。欧州や欧米の騎手もそうなる可能性が高く、また馬を世話する方も同じ理由。

特に欧州は「馬主・生産者・調教師・騎手」の連合チームで競馬を施行しており、このチームが自国からUAE入国しても、帰ってきたら自国で隔離され、馬の世話することが難しくなる。幸い競馬の施行そのものは中止だが、馬の健康面のケアに関しては調教師が総責任者なので、調教師がいなければ成り立たない。

そのため、人の出入りが難しくなってドバイデー中止になるという流れになる。

これを重く見たJRAは「ドバイデーにおける馬券発売中止」に踏み切った。これについては最善と見たい。次に対策を講じたいことは「海外遠征中止」。去年は日本馬が海外競馬で勝ち続けたことが、一種の「海外遠征ブーム」となったが、コロナウイルスによりそのムーブメントがなくなるというのは。こればかりは人知の及ぶところでない。

※追加情報　2020/03/20　付け　04：00
ウインブライトの関係者である厩務員さんが出国拒否されました。このまま推移すれば、今日から明々後日（20日、21日、22日）に日本のレースに参加する競馬関係者は出国できず留まることとなります。ラヴズオンリーユーのミルコ・デムーロ、チュウワウィザードの川田将雅、ミスターメロディの福永祐一、フルフラットとマテラスカイの武豊ら各騎手とも出入国不可能となります。武豊騎手のブログを紐解けば「特例」ない限り、出入国できないことを暗に認めてます。

※追加情報　2020/03/20　付け　18:40
エイダン・オブライエン厩舎と所属馬であるクールモアグループの馬、所属騎手の遠征が不可能となり、大量回避となりました。すべての国おける騎手が19日以降、現地へ向かえない状況となっております。現在UAE競馬における騎手人口は不明ですが、最悪の場合、出馬表が出ても騎手が補填できない事態となれば「中止」を決断せざる負えません。現地にいる騎手は約20以上30人以下となります。実績十分の騎手となると難しい選択を強いられると思われます。