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2020/07/12 23:27

ダミアン・レーンの騎乗

4月皐月賞から7月七夕賞まで。理由はサリオスに騎乗することであった。だが、途中で様々な有力馬に乗れるという理由で3か月の有効期間を使い切ってまで日本に滞在し、騎乗しつづけた。

勝ち星は41勝。これはミルコ、横山武両名と同数。しかし、騎乗馬のレベルはこの両名を超えており、ルメールにつぐ有力馬を身元引受人たる社台ファームグループから与えらている。
オープンレースにおける勝利は14勝中重賞は2勝。ダノンスマッシュカフェファラオ。他の有力馬ではサリオス以外ではプリモシーンデゼルダノンプレミアムグローリーヴェイズ。重賞(地方グレート含む)では11頭で馬券外、7頭馬券内。立派な数字と思える。

比べるならルメールより下、武豊、川田、ミルコより上と思える。あくまで"大レース以外"での話だが。

では、ファンは何をダミアンに期待していたのか。'重賞で勝つこと'である。新馬戦、未勝利戦、1勝クラス、2.3勝クラス、オープン重賞クラス、グレートワン、芝ダートと様々な条件を経験し、特に「2.3勝クラス」における信頼度、特に人気馬での複勝率は5割を超えている。非難を集中された福島競馬場でのレースでも「2.3勝クラス」の勝率は高かった。だが、重賞というレベルになると、どうも勝手が違った。

馬の出来が悪かった、条件が合わなかった割合のほうが大きいのだが。問題すべきなのは「乗り方」。特に差し追い込みにおける騎乗では単調な後方外一気が多く、サリオスデゼルグローリーヴェイズが。ジャパンダートダービーではカフェファラオに対し、競り込まれて落ち着いたレースができなかった。

致命的なのは「多頭数馬群で揉まれ、攻めぎ合うレースは苦手」という点と「直線で馬群を掻い潜る」という点だ。今回の七夕賞のジナンボーでも出負けはともかく、その後のレースでは終始大外(騎乗馬では最も外)を回り、大きく距離ロスをし、一頭だけ2100メートルのレースを強いられてしまった。

また、ローカルレースでは小頭数で行われることが多いが、急なコーナーワークでの直線スパートのとき。この瞬間は騎手の技量が最も試されるときで、

*馬群を交わす
*距離ロスを防ぐ
*馬場の良い場所を通る
*馬の気分を引き出す

難しい局面。この局面は馬のクラスやレベルが上がると技量と経験値の高さが要求される。また、ローカルレースにおいては「上手い騎手と下手な騎手が3割7分の割合」でレースをするため、下手な騎手の荒っぽい騎乗と付き合いつつ、馬を勝たせるのは本当に難しい。

ダミアンは今まで東京競馬場にて上手い騎手としかお付き合いしてなかった。それが、ローカルレースにて上手い騎手は3つの競馬場に分散。下手な騎手の騎乗とお付き合いするのに苦労していた。団野大成騎手との接触事故(落馬)もこれに当てはまる。

今年最後の七夕の日にて非難集中となったダミアン・レーンだが、これはファンの期待の高さからくる裏返しととっている。そして、自分はこういう事態になることは予見していた。予見のタイミングは安田記念におけるダノンプレミアムのレースなのだが。

来年、日本で騎乗できるかは分からない。自国オーストラリア、香港、ドバイといった地で日本馬の強豪馬に乗って勝つか、自分でリーディング3位以内まで実力を伸ばすかの二者択一だ。果たして、ダミアン・レーンはまた日本の競馬にて騎乗できるのだろうか。

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