野球チームを作ろう・丸山剛史

ラミレス監督の続投が決まり、多分同時に
丸山通訳の続投も決定した。僕は野球中継
でベンチが映ると、丸山通訳の居場所や
表情をチェックする。「監督より前で選手
とハイタッチすんな！」「お前が悩むな！」
とこんな具合にテレビに悪態を吐く。僕は
羨ましくて仕方がないのだ。妬みだよ。
丸山通訳は僕と同年代の大洋ファン。
横浜出身でファンクラブに入っていた。
僕と同じ時代に同じ場所で同じ様な事を
していた少年が、今はあの特等席に居る。
僕は彼を丸ちゃんと呼び、僕らの代表だ
と思っている。2017年10月1日、CS進出
を決めた試合後、大観衆の前で行われた
ラミレス監督のインタビュー。監督の声は
徐々に興奮を帯び、観衆の声援も高まる。
ファンに感謝を伝えるラミレス監督の
想いを、同じ想いでトーンで丸ちゃんも
伝える。そして最後は、「甲子園に行って
阪神に勝ちます。広島に行って広島に必ず
勝ちます」と己の想いも乗っけて宣言。
僕はコレを歴史に残る最高の通訳だと思っ
ている。言葉だけでなく心を伝える。
we will come back to here for series
「この横浜スタジアムに日本シリーズの
為に必ず帰って来たいと思います」
hereを横浜スタジアムと訳した、この男、
出来る男だ。そして「勝って横浜に帰る」
がファミリーの合言葉となったのだ。
そんな丸ちゃんの仕事が増え、より重要
になる。ラミレス監督がコーチ陣との
意思疎通を深める、コミュニケーション
を大事にする、という事は、丸ちゃんの
通訳がより重要になる。ラミレス監督が
どこまでの通訳を必要としているのかは
分からないが、ベンチの様子を見る限り、
ほぼ丸ちゃんを介している。これからの
開幕までの5ヶ月間で首脳陣が一枚岩に
なれるか、お互いの理解をどこまで深め
る事が出来るかは丸ちゃんの話術による
ところも大きいと思う。ラミレス監督の
頭の中は100%理解しているであろうが、
新任コーチも含めて、全てのコーチの
理解度も深めなければならない。監督の
言葉を伝えるだけでなく、監督にコーチ
陣の想いを伝える事が大事になるから。
例えば田代さんが「代打佐野で行こう」
なのか「ここは佐野しかいない」なのか
「さっさと代打佐野を告げてこい」
なのか、そのニュアンスによって監督の
決断も変わるだろうし、その関係性すらも
丸ちゃんが握っていると言って過言ない。
僕らのファン代表丸山剛史に告ぐ！
俺はずっとお前を見ている。そしてお前を
妬みつつも信じてる。来季ラミレス監督の
目指すチェンジはお前の腕が頼りだ。
俺は、ハマスタの大歓声の中心で、涙の
ラミレス監督の通訳をする、涙のお前が
見たいんだ。多分お前は仕事が出来ない。
涙で声が出ないお前を想像出来る。お前は
そんな男だ。来年も頼むぞ丸山剛史。
ひとつだけアドバイスをしよう。番長の
「逃げるな」「強気で攻めろ」という指示
は必ずや「Hit it！If you can.」と訳せ！
そして最後に必ず「ヨロシク！」だぞ！
「change to yasu.ヨ・ロ・シ・ク！」
こんな感じでお願いね、丸ちゃん！

ベイスターズには最高の通訳がいる。
これがラミレス監督のチームの強みだ。