元イチローに、刺された僕。

自分なりに(頑張って)自分の限界をちょっと
越えることを繰り返す。その少しずつの
積み重ねでしか自分を越えていけないと
思う。一気に高みに行こうとすると、今の
自分の状態とのギャップがありすぎて、
続けられないので、地道に進むしかない。
ストレスがないように考えて行動してきた
つもりなので、我慢した事は思い当たら
ない。つまり、やりたいことを重ねている
ので、我慢の感覚がない。自分が熱中でき
るもの、夢中になれるものに向かっては、
エネルギーを注げるので壁に立ち向かえる。

我慢や忍耐を美徳とし、人一倍努力する。
一種の美学に侵されていた僕の過去は、
元イチローの引退会見によって完全否定
された。そして今、志している方向性を
肯定してもらった。人より頑張るのでは
なく、自分の計りを使いながら自分なり
に頑張る事を重ねることでしか、後悔を
回避出来ない。先人の記録を追い抜く事
を求められ続けた男は、そこに大きな意味
を感じてはいない、しかしやがて、人に、
ファンに喜んでもらえる事を一番の喜びや
エネルギーに変える。自分にとって意味の
ない事も、思考の変換によりモチベート
する「意味付け力」が重要なのだ。決して
自分を美化しない元イチローだが、この
会見において、いくつかの誇りを語って
くれたが、その全てがモチベーションの
継続に起因すると思う。唯一他人と自分
を比較したのが、中途半端にプロ野球生活
を過ごした人間と、プロ野球でそれなりに
苦しんだ自分との違いだ。その自分は今後、
最も野球を楽しむ資格を有している。僕に
はそう聞こえた。草野球を楽しむ、そして
極める元イチロー。僕らの楽しみも継続。