8番投手の打順を再再考察する

9番投手が主流である理由は、一番1試合
での打席回数が少ないからだ。打順が、
1つ違うと年間で15打席程違いが出る。
しかし、投手分業制が主流の現代野球に
おいて、試合中盤以降は、投手に代打を
送る可能性が高い。特にベイスターズの
戦略においては、勝ちパターンの試合を
継投で逃げ切るので、投手の打席は多く
ても3打席。投手に好機で打順が回れば、
ブルペン陣の信頼が高いので、惜しげなく
代打となる。逆に9番に起用する野手には
守備面から、代打を送りにくい野手起用
が考えられる。捕手2人制の場合の捕手。
打率は低いが接戦の終盤には欠かせない
守備の名手等。得点圏打率が高ければ、
この上なく適任となる。序盤のチャンスに
回って来たら、というデメリットについて
は、6番打者から極端に確率の下がる打線
においては、おのずと8番にチャンスが
訪れる機会は減る。ベイスターズはコレに
該当する。初回以外のイニングは何番が
先頭打者かは分からないが、確率的には、
上位打線より下位打線の方が打率が低く
なる前提で、イニングの先頭バッターは、
7番8番9番1番が迎える確率が高くなる。
打率が6番>7番>8番>9番であれば
先頭バッターの確率は
7番<8番<9番<1番になる。
打率が6番>7番>9番>8番であれば
先頭バッターの確率は
7番<8番<1番<9番になる。
8番ピッチャーだと9番の時より
先頭バッターの確率が下がる。
6番打者から極端に打率が下がるという
条件下では、8番打者が好機で打席に立つ
確率は低く、当然に下位打線まで打率が
高ければ、その確率は高くなる。強打者
が4人のベイスターズでは、この4人を、
どう配置出来るかがポイントとなる。
ベイスターズは、いかにランナーをためて
4人の主軸を打席に迎えるかが重要。言い
換えれば、4人の前を打つ打者によって、
得点力が大きく変化するのだ。当然だ。
そしてその戦略は先行逃げ切り。勝ち越し
状態で、最強のリリーフ陣に託すが勝ちの
パターン。だから初回の先制点に重きを
置き、先発陣に不安があるので、1点では
不足となり、スモールベースボールを
採用出来ないでいる。よって4人の主軸を
2番から5番に起用せざるを得ないが、
ここにもう一人信頼の置ける打者が存在
すれば3番から6番に起用出来る。また、
9番から始まるイニングでは、1番打者が
2番の役割をし、2番打者からがクリーン
ナップに変換し、スモールベースボール
が可能になる。1点を争う中盤以降は、
コレが採用出来る。よって僕が考えるのは、
宮崎敏郎、N.ソト、筒香嘉智、J.ロペスの
4人を、順番を問わず2番から5番に起用
するのならば、8番投手。3番から6番に
起用するのならば、9番投手が効率的だと
考える。8番投手時のポイントは、走力が
あり、チャンスに強い事。9番投手時の
ポイントは、出塁率の高い2番打者。勿論
に1番打者も重要。オープン戦の結果から
見れば、楠本泰史が2番に座り、言わず
もがなのリードオフマンが1番に入れば、
理想的なのだが、そのリードオフマンの
調子がイマイチなので、楠本泰史を1番に
起用する事が検討されているのだ。そして
9番に桑原将志が入り、調子が上がって
来たらズラそう、という構想でも良いと
思う。すると8番投手の打順も9番になる。
桑原将志の調子が上がるのが先なのか、
梶谷隆幸の回復が先なのか、又は6番で
佐野恵太あるいは中井大介が信頼を得るか。
はたまた、楠本泰史がどこまで好調を維持
出来るか。投手8番問題は、1.2番を固定
出来ない課題に直結しているのではないか
と考える。そして、N.ソトや宮崎敏郎は、
やはり2番に起用すべきではない。得点力
アップの為には、クリーンナップの前に
ランナーをためると同時に、そのランナー
の走力いかんで、得点力は大幅に変わる。
ある程度は走力のある1.2番が望ましい。
よって8番投手の打順は、6番までは線と
しての打線が組めないプランBであり、
Aプランは、桑原将志、楠本泰史、乙坂智、
梶谷隆幸、神里和毅、又は大和で形成を
する、という事だと考える。永遠のテーマ
にならぬよう、今年こそ1.2番を固定して
貰いたいと思うし、固定でなくとも、常に
好調な打者を起用出来る状況で進みたい。
よって8番投手は望まれない形ではある。
ラミレス監督の今シーズンは、コレに固執
するのではなく、柔軟に使い分けるのでは
ないかと、密かに期待している。