昨日の我が身

圧倒的に数的優位な大観衆の大声援は、
カープに数多の奇跡をもたらした。その
後押しは、諦めないカープの原動力で、
逆転のカープを生み出した。3連覇へ導く。
しかし、そのパワーが制御不能に陥って、
負のオーラを放ち始めると、勝利の女神は
立ち去り、魔物の棲家と化す。やがて、
小さなひとつひとつのため息や舌打ちが、
大きな渦となって、選手に重くのしかかる。
ついには、圧倒的に数的不利な、ファンと
いう名を借りた、不安の眼差しの中での
戦いを強いられる。そして絶対的聖地は、
重い足取りで向かう仕事場と化すのだ。
昨年、ベイスターズがハマスタで負け越し
た事実を、僕は重く受け止めている。
負のオーラが選手を萎縮させている、と
感じた試合は少なくない。今日のマツダ
で起きた四球渦はハマスタで観た光景だ。
地の利は、我々が一歩間違えれば、地の
不利へと、それも強烈な逆境へと向かう。
マツダスタジアムはまだまだ生きている。
ファンはまだ歓喜の瞬間を忘れてはいない
はずだ。悪い時こそ恩返しの時だろう。
明日からはハマスタ。今年こそ本拠地で
勝ち越して欲しいので、僕は負のオーラ
を捨て去り聖地に立つ。明日は我が身で
はなく、昨日の我が身である事を自覚し、
苦しいリリーフ陣に大声援で力を送ろう。
いちいち一喜一憂するべからず。信じる。
しかしなんで柴田竜拓は今日のファイン
プレーに選ばれないんだ。節穴だらけだ。
大貫晋一は3人いるな。前回の直球でしか
ストライクの取れない日、今日の変化球
しか決まらない日。両方良い日を観たい。