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2019/05/11 18:47
笠井崇正
ドラフト上位指名と下位指名の違いは、
与えられるチャンスの数に現れてしまう。
1位の上茶谷大河はオープン戦序盤から、
1軍での先発機会を貰える。ドラフト3位
の大貫晋一は1軍での登板機会を貰った。
2人とも結果を残し、開幕ローテに入る。
しかし、下位指名の選手や育成選手が、
こうしたチャンスを得るまでには、長い
道のりを経なければならない。2軍での
結果を残しても、1軍昇格したならば、
敗戦処理からそのキャリアをスタート。
先発であれば谷間の先発機会を待つ。
育成ドラフト1位で入団した笠井崇正。
1年目は体力強化に専念し、支配下契約
された2年目も2軍で経験を重ね、今季
の3年目に開幕1軍入りを果たす。それ
でも敗戦処理からのスタートだ。ここ迄
の1ヶ月を10試合に登板し防御率は3.18。
全てビハインドでの登板だが、僕が以前
に書いた、2人の笠井崇正は存在しない。
連続三振を奪う笠井崇正と四球連発の
笠井崇正は、どちらも姿を消した。三振
よりも安定した制球を可能にする打たせ
て取るピッチングを身に付けた様に思う。
何よりも1ヶ月間、1軍に定着している事
が、首脳陣の信頼を得つつある証拠だ。
年月をかけて階段を登りココまで来た。
そしてまたステップアップする時では
ないだろうか。もちろん次の挫折も用意
はされているであろう。その挫折も経験
をしなければならない。4月30日には、
一瞬だが勝利投手の権利も得た。チーム
状況や他の投手との兼ね合いを考えても、
ワクランク上の立ち位置でも良いと思う。
接戦や同点の場面で、国吉佑樹に替わり、
あるいは三嶋一輝を休ませる意味でも、
笠井崇正の登板へまで信頼は高まりつつ
あると思う。そこで勝利に貢献したり、
あわよくばプロ初勝利を手に出来れば、
その自信度は一気に加速する。若手の
活躍はチームを活性化する。時は来た。