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2019/09/07 09:51
平田真吾
プロ野球選手になる夢が叶った選手達で
あっても、一軍で活躍する事なく選手
生活を終えるケースの方が多いだろう。
投手であれば、まず1勝を目標にスタート
するが、ドラフトの順位によって、与え
られるチャンスの違いがある。ドラフトの
順位は、その時点での評価差ではあるが、
やはり上位選手と下位選手とでは、その
スタートラインに差がある事は否めない。
2013年ドラフト(投手)通算成績
1位.柿田裕太=一軍登板なし
2位.平田真吾=98試合0勝3敗6H
4位.三上朋也=276試合8勝14敗111H23S
6位.山下峻=一軍登板なし
育成1位.砂田毅樹=177試合7勝11敗50H
平田真吾と三上朋也は1989年の同級生。
今年30歳を迎えた。入団時は評価も年俸
もドラフト2位の方が上回っている。
ルーキーイヤーは2人揃って開幕一軍で
迎える。デビュー戦も同じく開幕戦。
ビハインドの三上朋也は3回を、平田真吾
は1イニング無失点の初登板を果たす。
スタートラインは同じ場所だったはず。
しかし次戦の4月2日巨人戦以降、明暗が
分かれた。三上朋也は5-0で迎えた6回に
先発尚成がピンチを作ると、好投とは言え
ないが、自責は0点で初ホールドを記録。
平田真吾は8-3の8回に登板する。しかし
この回10失点で逆転負けを喫する。一死
しか奪えず満塁のピンチを作り降板。
続く山口俊も炎上し、中畑監督には
「見せてはいけない試合」と言わせた。
二軍降格を言い渡されると、チャンスは
訪れること無く夏を迎え、昇格するものの
ビハインドでの登板機会しか与えられなか
った。一方の三上朋也は8試合連続無失点
を記録するなどし、クローザーに抜擢。
1年目で21セーブ。当時の球団記録となる。
2人の差が、どこにあるのかを語るつもり
はないが、平田真吾にとって運命の日、
2014年4月2日の先頭打者J.ロペスへの
死球から、何かが音を立てて崩れたのは
確かな気がする。レッテルを張られた
平田真吾は6年間、同じ様な登板機会しか
得ていない。一軍と二軍を行ったり来たり。
ビハインドで好投したかと思えば、翌登板
では炎上する。その繰り返しだ。しかし、
ただひとつ心を揺さぶられる登板がある。
2018年4月11日、運命の巨人戦で初先発
すると、5回を無失点と好投。ベンチで
降板を告げられた後、二死から筒香嘉智
の2ランでプロ初勝利の権利が舞い込む。
その時のキャプテンを迎える笑顔と、
筒香嘉智の心意気が僕には忘れられない。
あっさりと勝利投手の権利は消滅したが、
終盤に再逆転し、8連勝へチームに勢いを
もたらした。かつて戦犯になった巨人戦、
今度はプロ初先発でMVPの好投をみせた。
もう一度、平田真吾に先発のチャンスを
と誰もが思ったはずだ。しかしその機会
は、訪れていない。今季も相変わらずの
内容で、防御率は10点を超えている。
でもでもでもなのだ。僕は平田真吾の
プロ初勝利を見ずには死ねないのだ。
心残りでならぬ。平田真吾に勝たせたい。
明日は、ひょっこりと齋藤俊介が先発。
おそらくはショートスターターだろう。
2番手を予定されているのが平田真吾では
ないかと思っている。というかそう期待
してしまっている。平田真吾に勝利投手
が舞い込む期待だ。心残りなんだよ。