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2018/08/31 16:37
プロフェッショナル【武豊】
【第四章 他馬や他の騎手を利用した騎乗】
最近のレースでは外国騎手が『馬群を割るのが上手い』と、言われているが、武豊騎手も他の騎手や他馬に危険が生じないよう、且つ自信も安全に馬群を割ることに長けている騎手である。
それは現役当時の岡部騎手に学んだ様なもの。東と西だから毎週手を合わせることは出来なかったが、同じレースに出走する時は岡部騎手の後ろにポジションを取ることを心掛けていたようだ。それは「絶対に変な動きをしない岡部の後ろは最も安全なポジション」とされていたから。現在は武豊騎手が同様のことを言われている。それは安全ということだけではなく、脚色の良い馬と脚色の悪い馬を見出だし脚色の良い馬の後ろにポジションを取り、仕掛け所では脚色の悪い馬が下がり出すと脚色の良い馬との間に出来たスペースに割って入る、相馬眼と技術を備えているから出来る技である。特に多くの外国騎手達は武豊騎手の後ろにポジションを取ることが多いようだ。
そして馬のみならず騎手をも良く研究している。それはこれまでも何度となく落馬を経験し、制裁も課せられてきたからである。若い頃は「制裁キング」とまで評されて何度も騎乗停止を味わってきている。こうしたことを繰り返し2010年に起きた落馬事故の後でも「恐怖心はない」と言っている。但し、『臆病らしい』。そしてこんなことも...「常に恐怖心を持って乗っている。怖いのは恐怖心のない乗り手です」と...。だからこそ馬と同様に他の騎手のことも良く観察し、上手く利用しながら騎乗に活かせているということではないか。