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2018/10/01 18:30
スプリンターズステークス(G1)回顧・1
【坂口正大元調教師のコメント】
「3着ラインスピリットは直線で詰まった分が惜しかったですが、最内枠と有利な馬場を生かして、勝ち負けできるポジションにいました。13番人気馬で、武豊騎手が存在感を示しました。鞍上は、前日の阪神で前人未到のJRA4000勝を達成。まだまだ若手の見本になってもらいたいですし、若手騎手は彼のような騎手と一緒に騎乗できることの意義を感じて、大いに学ぶべきだと思います。」
【武豊騎手のコメント】
「惜しかったね。ワンスインナムーンとラブカンプーの間が空くのを待たされた。空いていたら際どかった。でも思い通りの競馬ができた。」
一般的に競馬ファンの間で好まれている『馬群を割る』は、並走している馬と馬の間を縫うように走り抜けることを指している。そうした騎手が存在することも『上手い』とされていることも事実である。しかしながら、非常に危険を伴うことも現実であることは避けて通れない。
武豊騎手の馬群を割る技術は、決して危険な行為を招く騎乗ではない。それは自身と騎乗馬もさることながら、他の騎手や他馬に危険が及ばないように努めた騎乗だ。
このレースでは、馬の脚色が良いワンスインナムーンとラブカンプーを追従している。しかし直線を向いた時、インのワンスインナムーンの脚色が鈍くなりつつあり、反対に外に位置していたラブカンプーの脚色が良く、1画で分かるように更に馬が外を向いている。...ということは...ラブカンプーが先に抜け出しワンスインナムーンが下がり、2頭の間に割って入ることが出来る...と、読んでいたはずだ。そして、それが見事に目の前で繰り広げられたのが2画である。武豊騎手が、ワンスインナムーンとラブカンプーの間の1頭以上入り込めるスペースに割って入ろうとしていることが分かる。
しかし、次の瞬間...
*白の横ラインは馬の前後の位地、縦ラインは2頭間。