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2019/02/18 15:03
2019 フェブラリーステークスG1(1)
インティ超特急7連勝新ダート王
「非常に強い すごい馬」フェブラリーS最多5勝 武がうなった
またもインティ・エクスプレスは止まらなかった。4角を先頭で回ると、鞍上の指示に鋭く反応。2番手で回ったサンライズソアを突き放す。ゴール前、外からゴールドドリームが追い込んできたが、最後まで踏ん張り、首差でG1制覇を成し遂げた。武豊騎手は「非常に強かった。すごい馬だと改めて思った」と振り返り、愛馬をねぎらった。
レース前、鞍上は野中師と念入りに打ち合わせをしたという。テーマは「前半のペース」。スピード自慢のサクセスエナジーがすぐ内の枠にいる。前半3ハロン34秒台だとさすがに苦しい。「35秒台に抑えたい」が結論だった。スタート直後、周りの出方を見て先手を取った。「ほぼ2番手想定だったけど、切り替えて行くことにした」。そこからはマイペース。前半3ハロンは35秒8。狙い通りのペースに持ち込んだことが、最後の粘りを生んだ。「4角を回ってリードを広げようと思った。強い馬は絶対に来るので。本当に素晴らしい伸びだった」と相棒をたたえた。
野中師にとっては、待望のJRA・G1初制覇だ。インティは体質が弱く、慎重に調教を進めてきた。デビューから落鉄癖が直らず、苦労したこともある。武豊騎手も「レースのたびに、スタッフがものすごく心配そうに馬を見ているのが印象的だった」と話す。同師は「僕も担当者も獣医師の先生も、装蹄師さんも本当に工夫してくれて...。チームで取った勝利です。この後、ビールでも飲んだら、こみ上げて来るのかなと思います」と胸の内を語った。
苦労のかいあって、1戦ごとに馬の体質が強くなっていくのを、数々の名馬を知る鞍上も感じているという。「ああ、こうやって成長していくんだなと。乗るたびに成長している」。次走は未定だが、11月のBC(ブリーダーズカップ)クラシックの出走権を獲得した。「頭の隅に置いておきます」と師。快速インティはまだまだ止まらない。
*BCクラシック/11月2日にアメリカサンタアニタパークで行われる、ダート2000mのG1競争。
病気療養中の生産者・山下恭茂氏に代わって、由吏子夫人が東京競馬場で声援を送った。ノーザンファーム生産馬のゴールドドリーム、藤田菜七子騎手騎乗で注目されたコパノキッキングなどを撃破。「こういう経験は初めて。直線では(インティの)名前を連呼しました。主人は入院中でテレビで観戦しています。回復の力になると思います」と、G1制覇の喜びをかみしめた。
インティを所有する武田茂男オーナーは馬主歴15年で初めてG1を勝ち取った。11年に解散したメジロ牧場の元場長で、くしくも17日は同牧場の創始者・北野豊吉氏の命日。「先代の命日だったので、嬉しかったです」と実感を込めた。4月6日生まれで4枠6番の枠順を「見た時に勝ったと思った。本当に現実になりました」と笑った。母キティも同オーナーが所有して野中師が管理。大舞台で絆がより深まった。
注/以上は日刊スポーツ紙からの抜粋。
決して大きな牧場ではない生産者、そして個人馬主とG1未勝利の調教師やスタッフと関係者を歓喜の渦に巻き込んでしまう武豊という騎手は、他に類を見ない他が目標にすべきアスリートである。
ノーザンファームや社台ファームの生産馬や、日本競馬界の絶対的権力者グループ及びその傘下の馬主達の所有馬旋風が吹き荒れる中、長きに渡り日本競馬界を支えてきた日高の馬でG1を制覇したことは非常に大きいと同時に、『日高馬に武豊ここにあり』と叫びたい気持ちである。
そして...日高馬+武豊=日本一と再認識させられた一戦でもあった。