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2019/02/19 16:29
ばんえい競馬で連勝記録更新
中央競馬では連勝中のインティとコパノキッキング、そしてG1初騎乗の藤田菜七子騎手の話題で盛り上がっていた為、あえて掲載しなかったが、ばんえい競馬ではフェブラリーS前日の16日に偉業が達成されていた。それが画像のワンシーンである。
その記事は決してスポーツ紙やスポーツ面ではなく、地方紙の社会面に掲載されていたことを付け加えておく。その記事を一部抜粋して紹介する。
《帯広競馬場で開催中のばんえい競馬で16日、ホクショウマサル(牡8歳)が第11レースに出走して1着となり、ばんえい競馬史上で最多記録となる20連勝を達成した。記録更新は20年ぶり。
ホクショウマサルは2013年にデビューし、新馬で争うイレネー記念など、各世代の最高峰レースを制覇した。しかし、呼吸が苦しくなるのど鳴りという病気で、16・17年のシーズンは休養していた。
復帰した昨年7月から勝ち星を重ね、今月10日には19連勝し、サカノタイソン(03年引退)が1999年1月に達成した最多記録に並んでいた。
デビューから手綱を握ってきた阿部武臣騎手は「ほっとしている」と喜び、「障害を越えてからの速さが最大の武器で、今日も発揮できた。今後も記録を伸ばしたい」と意気込んだ。》
阿部騎手は、宮城県大崎市出身の46歳。巷で言われているオジさんジョッキーである。
幼い頃から競馬界に憧れ、小学生の時には祖父の馬搬を手伝う傍ら、各地のばんば大会に出場してきた。
中学の時には「騎手になる」と宣言し、地元高校を卒業後すぐに北海道に渡って競馬界に飛び込んだ。未だリーディング1位を取っていない苦労人である。
中央競馬ファンも地方競馬ファンも競馬に対する想いや考え方は様々だが、こうした表舞台になかなか上がれない騎手達の活躍や、記事にならない多くの関係者がいること、そしてこうした人々が競馬界の根底を支えていることを認識して欲しい。
人は華やかな世界やスターを好む。しかしそれはほんの一握りでありそれらを支えている多くの人々が存在していることを忘れてはならない。勿論、その支えになっている人々を裏切らないよう、本人の努力が不可欠であることは言うまでもない。だからこそ例えば...負けた騎手に対する批判や誹謗中傷はもってのほかである。
ちょっと脱線してしまったので、阿部騎手の話題に戻すが...阿部騎手の氏名を見て分かるように、まるで武豊騎手と柴田善臣騎手を足したような名前である。3人が3人共にオジさんジョッキーだが、その他のオジさんジョッキー達も日本競馬界を支える騎手であって欲しいと切に願う。
最後に同じばんえい競馬に携わっている女性のコメントを紹介する。
◎ベテランのオバさん(失礼)ジョッキー
「自分が思っているように騎乗してきたが、馬の特性に合わせて騎乗しなければ上手くはいかないとやっと分かった」
◎騎手を目指す若手厩務員
「馬の世話をしていると色んなことが求められる。だからこそ、馬に合わせた騎乗をすることが大事。将来はそんな騎手になりたい」