２４年前の今日...ひょっとして犠牲になっていたかもしれない

今日3月20日は地下鉄サリン事件から24年が経った。
私がサラリーマン時代に東京へ赴任して1年が経過しようとしていた日だった。
当日は朝から営業先へ直行していた為、事件の事は全く知るよしもなかった。初めて知ったのは、営業を終えて会社へ向かう京成線の駅でのことだった。当時は携帯電話も普及していない為、公衆電話で会社へ連絡すると上司から事件の事を聞かされ｢遠回りでいいから安全を確保して動いている電車でゆっくり来てくれ｣とだけ伝えられ、京成線とJR線を乗り継いでやっとの思いで恵比寿の営業部へたどり着いた。
既に営業部は仕事どころではなく、情報収集に躍起になっていた。
そして、通常より早目の退社を指示され帰宅後、直ぐ様TVを観ると...やっと事件の詳細が分かった。
するとなんと...毎日出勤時に利用している地下鉄と、その時間帯が重なるではないか。
ひょっとしていつも通りに出勤していたら被害に遭っていたかもしれないいや...犠牲者の一人になっていたかもしれないと思うと、背筋が凍りつくような悪寒に襲われた事を覚えている。
実家や友人達からも心配の電話があり無事を伝えると、皆の『安堵の声』が聞こえてきた。
首謀者達は死刑を執行され、あたかも事件が解決されたように風化してきているが、未だに被害者は様々な後遺症に、そして犠牲者の遺族は首謀者とその組織への憎しみと遣り切れない想いが残っているに違いない。
いくら自分が運良く助かっても｢ひょっとして今頃はこの世に存在していなかったかも...?｣｢画像のような中にいたかもしれない?｣と...そして被害者や犠牲者の事を思うと、手離しに喜ぶ事は出来ない。
毎年この日を迎えると必ず当時の事を思い出すが、人々の記憶から薄らいでいく忌まわしい事件で未だに苦しむ被害者の方々のお見舞いを申し上げると共に、犠牲になられた方々のお悔やみを申し上げます。