フォーク から、パンクへ…(その７) 大輔の能力

大輔の家は、嵐君の家と似ていて、３建長屋でした。持ち家なのか、借りてるのかは知りませんが、

１には両親、
２は、倉庫、
３は、お兄様＆ 大輔の住まい

という、これまた変わった佇まいで、しかも風呂無し…でした。


そんな感じですから、我々の様な どうしようもないのが、常に入り浸っている…という状態でした。f(^_^;


練習の際は、専ら ２ の倉庫…を使用しておりました。

倉庫…とは言っても、３建長屋の真ん中ですから、普通の家なんです。

親の商売(服屋)の商品がたくさん有ったので、室内は禁煙…となっていました。

そこには、大輔の物も、お兄様の物も 置いて有りました。

おびただしい数のレコード、音楽関係の雑誌が有りました。

６歳離れたお兄様は、ガタイの良い 無茶苦茶 強そうな 強面の方で、我々を見ても、此方が挨拶しても 気にも止めない…という方でした。

大輔からも、

「あいつを怒らせたら、とんでもない事になる…」

と聞いていたので、対応には細心の注意を払っておりましたが、

我々が騒いでいても、基本的には放置…しといてくれるので、とても感じの良い？ 方でした。


そのお兄様の影響…なのか、そこらに有るレコードや雑誌を、片っ端から聴いたり読んだりしているらしく、

大輔の音楽の知識は、半端ない物が有りました。

以前、雑談中に、一番最初に買った レコードは？…という話しになった時、ウルトラマン…や仮面ライダー …という友人達を尻目に、 大輔は シナロケ の 「YOU MAY DREAM」 だと言うのです。 (°Д°)

因みに、私は 「ゴーゴー掛布」だったので、恥ずかしくて言えなかった…のですが…
f(^_^;


一緒に練習(教えてるんだけど)する度に、ロックの歴史の話をしてくれたり、ｶｾｯﾄﾃｰﾌﾟの代金は取られますが、「この曲聴いてみ!!オモロイで!!!」と言って、頼んでも無いのに色々な音楽を聴かせて貰ったりしました。


ＡＭのラジオと、ＴＶの音楽番組 しか知らなかった 私にとっては、

一気に目の前が開けた様な、

音楽って面白い !
音楽って自由なんだ !!
音楽って楽しい !!!

って、なっていくのに、そう時間がかからなかった…のと同時に、

最初は 嫌々 始めたﾊﾞﾝﾄﾞですが、大輔との付き合いが、どんどん楽しくなっていくのでした。