フォーク から、パンクへ…(その９) 奇跡の一回

通常の練習を続けていくと、段々と 曲を練習する順番…が決まって来ます。

最初は、ﾋﾟｽﾄﾙｽﾞの曲。次は ｱﾅｰｷｰ、その次は ｵｰﾙﾃﾞｨｰｽﾞ、最後は、ｼﾅﾛｹの ブギベイビー です。

最初に激しいパンクの曲をこなして、
ｵｰﾙﾃﾞｨｰｽﾞは ちょっと 小休止的な 、少し力を抜いて、気軽にやっていました。

最後のｼﾅﾛｹは、ジャムセッション的な感じで、予定時間ギリギリ迄、パートを回してやっていました。


そして、徐々にﾋﾟｽﾄﾙｽﾞの曲を増やしていくと、ｱﾅｰｷｰやｵｰﾙﾃﾞｨｰｽﾞは やらなくなっていったのですが、

最後の ブギベイビー だけは、楽しいので 続けていたのです。



そして、その日は遂に やって来ました。

練習を始めてから、何だか徐々に 皆のボルテージが 上がっていっている様な感じ…が、全員 何となく感じ取っている感じがしていました。


そして、最後のブギベイビーの ジャムセッションの最中に、よく解らない異様なグルーヴ感が、皆を包み込んだ気がしたんです。

程好い高揚感と、グルーヴ感に包み込まれたままで、練習が 終了していきました。


まるで、変なお薬でもやっているかのような(誰もそういう経験は有りませんが)、心地好い脱力感が皆を包み込んだ感じ…。

何と表現したら良いか解らない、とても不思議な感覚でした。


今から考えると、脳内のｴﾝﾄﾞﾛﾌｨﾝでも、ドバァっと出たのでしょうか？

皆が 放心状態になり、待ち合い室で暫く ボーっとしていました。


これって、何なのでしょう？バンドをやっている人には、あるある…なんでしょうか？


それ以来、何度も練習しましたが、そういう感覚…になる事は、そう度々は 有りませんでした。

皆の何かが、シンクロした状態…なんでしょうか？

とても不思議な体験でした。