永遠の親友同志のふたりに捧ぐ

「日曜日にウインブライトは引退するので、私も自身の進退を考えています。彼は今まで乗ってきた中で一番大切な馬ですから、引退となればとても残念で悲しくなるでしょう」

この松岡騎手の発言に、私は涙が止まりませんでした。

香港現地での発言ですが、
いかに松岡騎手がウインブライトを大切にしているかが伝わり、
自身もまた、怪我そっちのけで
無理を押して騎乗していたかが垣間見えます。

すべてはウインブライトのために。

本日、レースは行われ
ウインブライトは気持ちよく走っていました。

「僕、異国でも全然平気。
だって大好きなまさみ君が一緒なんだから。」

きっと最後だと知らずに。
明日も来年も、ずっとずっと
ウインブライトは松岡騎手と走れると思っています。

その脚は軽やかに、
まるで踊ってるかのように。

松岡騎手の進退は、今現在わかっていません。
でも、松岡騎手の心には
ぽっかり穴が空いてしまったでしょう。
だって誰が見ても名コンビ。
ふたりの絆は深く強く、誰にも邪魔はできません。

ありがとうウインブライト。
ありがとう松岡騎手。
これからも元気で。
これからもいい人生を。


この先、
もし牧場でウインブライトが遠くを眺めていたら、
松岡騎手を探しているのかも知れません。
いつかそんなウインブライトの元に
松岡騎手がまた現れて、
鬣をくしゃくしゃ撫でながら
笑顔で語り合う日が来ることを
心から願っています。