許可証

自分が出来るようにするために、自分に許可証を出す。最終的に、これが必要なのであろう。しかし、これがなかなか難しい。『出来るはずがない』という思い込みを解錠していく作業なのであろうが、いくら神秘的知識があろうとも、どれだけ現象として、その実在を知っていようとも、自分になかなか許可証を出すことが出来ない。

この過程は、驚くほどに地味な作業なのであろうと推測する。玉ねぎの皮を剥くように、一枚一枚、不要な『常識』を手放すことが必要なのであろう。自分に許可証を出すことが出来ないということは、それを阻害する要因があるはずである。そうならば、その阻害要因を突き止める必要がある。だからこそ、ひたすら『自分と向き合う』時間が求められるのであろう。

ここからの道のりは、非常に長い気がする。ここまででやっと、神性の入り口にたどり着いたということではないだろうか。この作業を一般的な社会生活を送りながら行うのは、容易ではない。一方、そこから抜け出した人々は、それがゴールではなく、スタートだということに愕然とする。それは、自身も例外ではない。