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2019/06/03 02:49
トランスヒューマニズムと魂
トランスヒューマニズムの真髄は、魂の存在の理解にある。魂の実在を理解し、それを延長させたテクノロジーが、トランスヒューマニズムと言える。つまり、その観点からは、魂という本体が確保されるのであれば、肉体はアバターでしかなく、交換可能という概念が自然と生じる。
トランスヒューマニズムにおいて、肉体側のテクノロジーに関して注目されがちであるが、実は、それはトランスヒューマニズムにおける主題ではない。魂をいかに抜き取り、いかに他の肉体へと注入するかが、このテクノロジーにおける主題である。
一方、別の観点からは、我々の現在の有機的肉体は、かつてのテクノロジーに由来することが明白である。生命の源を魂に据えるならば、我々人類の肉体に炭素ベースの有機的素材を用いられたのは、たまたまであると言える。
もちろん、他の素材が用いられる選択肢もあったはずである。トランスヒューマニズムを理解する時、我々に用いられている炭素ベースの有機的素材は、他の可能性の中の一つに過ぎなかったと言えるのである。