11件のひとこと日記があります。
2020/03/09 18:13
ブルマ姉さんの怒り(その2)
Mの値が目まぐるしく変化したのよ!
最初、TVを つけた時はM7.9。
それから数分して M8.4。
そして津波がやってきて
防潮堤を乗り越えた後、なんと!M8.9。
最終的には M9.0。になったのよね・・・
M8.4というのは当時の地震学界では常識とされていた
日本付近で発生する可能性のある最大地震規模。
多くの防潮堤の高さは
この大きさの地震を想定して建設されているのよね
だから M8.9 というのは想定外の地震ということになるのよね。
でも、・・・・・・ なぜもっと早くM8.9を発表できなかったのよ!!
Mの決定にそんなに時間はかからないはずよ!!・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ここで、マグニチュード(M)のことについて、ちょっと説明するわね。
大事なことなので根気強く聞いてね。
Mというのは 地震の規模(=絶対的な大きさ)を階級で表したものなの。
Mが大きくても 地震が遠くで発生すれば
観測点での揺れの強さ(震度)は小さくなるし、
Mが小さくても地震が近くで発生すれば震度は大きくなるよね。
で、Mをどうして決めるのかというと
地震計が地面の揺れを記録するよね。
その揺れの 最大振幅から求めるのよ。
今、地震が100km先で発生したとして、
その最大振幅をμm(ミクロン・メートル)で測り、常用対数を取って決めるの。
例えば
最大揺れ幅(振幅)が 10cm の場合、
10cm=10の5乗μm だから M=5
最大振幅が1mの場合
1m=10の6乗μm だから M=6
となるわけよね。
でも、実際に地震が100km先で発生するとは限らないよね。
だから、例えば200km先で地震が発生したとすると
測定した最大振幅から、100km先での最大振の値に
変換する簡単な実験式があって、
その実験式を使って正式なMを決めるわけ。
正式なMを決めるのに 3分もあれば十分のはずよ。
じゃあ どうして Mの値が何回も上方修正されたのかしら?
(その3へ続く)