NHKマイルカップ　回顧

○シュネルマイスター　1着
対抗から1着に来てくれました。
予想通り前がやり合ってくれたので、展開が向いたのが大きいです。
スタートしてからゴールまで、ずっと11秒台でラップで流れたレースです。
さすがに前が潰れますね。この馬は中団待機で脚を溜められたのが良かったです。
ここら辺は鞍上の手腕です。ルメール騎手の東京芝1600mの成績は異常ですよ。
・東京マイル　54-32-21-77　複勝率58%
過去5年間で平場のレースをすべて含めて、半分以上が馬券内です。
正直、今回あまりにも展開がハマったと思います。
スローで流れて高速馬場でのヨーイドンで、全馬速い上がりを使えるような展開でも強いかどうかは分かりません。
この馬は日本で父系が廃れつつあるノーザンダンサー系です。
しかも、日本で活躍しているサンデー系が一切入ってませんし、ミスプロの血も非常に薄いです。
とは言え、父キングマンはマイル戦で異常な上がりを使える馬でした。
今回超ハイペースで上がり34秒の末脚を使えてますし、上がり33秒台も普通に使えるんじゃないでしょうか。
それにノーザンダンサー系らしく、タイトな展開に強い馬です。今後の活躍も期待できると思います。

※余談ですが、日本の高速馬場はサンデー系とミスプロ系(キングマンボ系)が強いです。
しかし、それだけが繁栄するといつか血統が行き詰まります。
この馬が活躍して種牡馬になるのは、大歓迎です。


▲ソングライン　2着
単穴から2着に好走です。
実は私は桜花賞でもこの馬を3番手評価していました。
※詳しくは桜花賞の記事をご覧下さい。
桜花賞とNHKマイルカップは共通点がありまして、外枠から速い上がりを使える馬が例年好走しています。
残念ながら、桜花賞では不利を受けてしまいましたが、ここではきっちりと速い上がりを使って外差しを決めてくれました。
ただし、ジョッキーのコメントにもありましたが、最後に左手前に変えた瞬間に伸びなくなっています。
予想でも触れましたが、キズナ産駒は左回りが異常に弱いです。
・左回り重賞　0-1-2-28　複勝率10%
この馬も間違いなく右利きなので、右回りに変わればさらに強い競馬をする可能性があります。
ちなみに桜花賞は右回りです。
もしも、あの不利が無かったら…

※余談ですが、混合G1では去年から必ず1頭は牝馬が馬券内に来ています。牝馬は印を付けた方が良いと思います。
正直言って、ハンデの斤量差が得をするだけになってるんだと思います…。


◎グレナディアガーズ　3着
好走データ最多該当馬でした。
朝日杯でも異常なハイペースを先行して押し切っていますし、今回ハイペースになっても大丈夫だと思ってました。
ただし、ここまでハイペースになるのは予想外でしたが…。
レース前にあれだけイレ込んでいて、レースも前に付けて早め仕掛けて粘って3着です。
他の先行馬はすべて潰れていましたし、たいしたもんだと思います。
ジョッキーは秋からは別路線に進むとコメントしていますが、勿体ない気がしますね。
前残りの傾向が強いレースだったら、マイルでもG1で好走すると思います。
確かに同じクラブ馬のシュネルマイスターやソングラインが好走しましたから、同じ路線では使いたくは無いんでしょうね。
とは言え、朝日杯もNHKマイルカップもハイペースの前に付けて好走してますし、時計も速いのでスプリント戦ではさらに強い可能性があります。
ただし、フランケル産駒は早熟なので古馬で活躍できるかは不安ですが…


※その他印を付けた馬

△リッケンバッカー　4着
このレースは後方からだと厳しいです。
・後方　2-3-0-47　複勝率9.6%
外枠だったらもう少しスムーズに競馬できたと思いますし、ここら辺は運ですかね。
さすがに使いすぎだと思うので、休んでから秋に期待したいです。
この馬は戦績以上に強いと思います。

☆ピクシーナイト　12着
逃げたのは想定外だったと思います。
陣営もレース前は、控えるとコメントしていました。
レース後に「道中から張り切りすぎていた」と福永騎手が言ってますね。
前に馬をおいて走れれば、もう少し落ち着いて走れたんじゃないかと思います。
ただし、このメンバー相手に大外枠からハナに立てたので、テンのスピードはものすごい速いですね。
前走でもテン良く出てもハナに立って負けていました。
スプリントくらいの距離で逃げたら面白いかもしれません。

△バスラットレオン　中止
騎手が落馬しました。しょうがないです。
この枠だとスムーズに出ていれば逃げていたのはこの馬でしょう。
そして、この馬が先頭に立っていれば、ここまでハイペースにならなかったと思います。
ある意味、展開に最も影響を与えた馬かもしれません。