高松宮記念　回顧

結果は3連複外れ。
人気馬はすべて飛び、3連単も200万馬券までなりました。
実は勝ったナランフレグは過去25年間どの馬も勝てなかったデータを覆しての好走です。
詳しく振り返ってみましょう。


☆人気別成績
・10倍未満　9-7-7-21　複勝率52.2%
→馬券外
必ず1頭は馬券になっていましたが、今年は馬券外です。



☆前走人気
・4番人気以内　8-7-8-58　複勝率28.3%
→1着
実は勝ったナランフレグは、そこまでデータは悪くありません。
前走も4番人気でした。




☆前走着順
・5着以内　9-10-8-77　複勝率25.9%
→1.2着
こちらもデータ通りでした。




☆枠順
・1枠　0-0-1-19　複勝率5%
→1着
ナランフレグのマイナスデータはここからです。
1枠はこのレースで鬼門の枠です。
どれくらい厳しいかと言うと…

※ 過去25年(1996年のG1創設以降)
・1枠　1-2-3-42　複勝率12.5%
過去に1頭しか勝っていない枠でした。




☆脚質
・4角13番手以下　0-1-0-49　複勝率2%
→1着
特にすごいのがこのデータです。
ナランフレグは4角14番手。
1着まで届いたことが異例中の異例です。

※ 過去25年(1996年のG1創設以降)
・4角13番手以下　0-4-3-116　複勝率5.7%
過去に1頭も勝っていませんでした。

※ナランフレグはなぜ届いたのか…
レシステンシアが飛ばしすぎたからです。
・2022年　前走33.4秒　重馬場　
・2021年　前半34.1秒　重馬場
・2020年　前半34.2秒　重馬場
・2019年　前半33.2秒　良馬場
馬場を見て下さい。
今年の前半33.4秒はモズスーパーフレアが飛ばして逃げた2019年とほぼ同じ。
ただし、その年は良馬場でした。
今年は重馬場なのに同じペースで逃げました。
そりゃあ前にいる馬はすべてバテてますよね…




☆前走脚質
・前走4角13番手以下　0-0-1-23　複勝率4.2%
→1着
ナランフレグのマイナスデータ。
レースでも後ろからになりましたが、今年に限ってはそれが良かったです。



☆上がり
・6位以下　4-4-5-112　複勝率10.4%
→3着
毎年1頭は先行馬が残りますが、まさかキルロードが残るとは…
この馬はダートでもやれていたので、重馬場で脚色が鈍らなかったのかもしれません。



☆馬齢
・7歳以上　1-0-0-49　複勝率2%
→3着
キルロードのマイナスデータ。
過去に7歳で唯一馬券になったのはセン馬です。
キルロードもセン馬でした。



☆騎手
・関東騎手　0-2-1-49　複勝率5.8%
→1着
関東騎手からまさかの1着。
実は騎手×馬の相性はこのコースで抜群でした。

※丸田騎手の成績
・中京芝1200m　　　1-5-2-23　複勝率28.1%
・ナランフレグ騎乗時　1-3-1-1　複勝率83.3%
丸田騎手はほとんどこの馬でこのコースを勝っていました。



☆前走騎手
・継続騎乗　6-6-7-81　複勝率19%
→1.2着
丸田騎手の相性は上に書きましたが…
岩田望来騎手もロータスランドで重賞初勝利をしていたコンビです。
今回どちらも上手く馬群を捌いて、人馬一体の騎乗でした。

※一方でレシステンシアは…
・関東騎手　0-2-1-49　複勝率5.8%
・乗替わり　4-4-3-68　複勝率13.9%
これが合わさると…
・関東騎手に乗替わり　0-0-1-21　複勝率4.7%
実際に横山武史騎手の騎乗はミスでしょう。
上述した通りに、あまりにも早いペースでした。
ただし、馬体重が+18キロも重すぎました。
馬の状態が万全じゃなかった可能性があります。



☆前走馬体重
・460キロ未満　0-0-1-24　複勝率4%
→馬券外
レイハリアの亀田騎手のコメントです。
「最後の1ハロンで締められて窮屈になって、一気に怖がる感じになりました。」
小柄な馬は厳しいですね。



まとめると…
ナランフレグは1枠×後方脚質の強烈な消去データを覆して勝ちましたが…
2着に重馬場巧者のロータスランド。
3着にはダートで勝ち負けしていたキルロード。
特殊な馬場だったことが分かると思います。

加えてレシステンシアが稍重以上で過去最速ペースでぶっ飛ばしました。

さらに1枠も今年に限っては外が全く伸びなかったので、インをロスなく回れることがプラスに働きました。

この重馬場×超ハイペース×インの最短距離…
完全にハマったのが今年のナランフレグです。
それでも、直近でも重賞で馬券になるだけの末脚は持っていました。
今後も展開さえ向けば好走するでしょう。