第68回有馬記念　〜　決戦前夜

〜今年の暮れも帰って来た！となりのレーンちゃん　〜　
　2023年有馬記念、弟のラストラン

姉「いよいよ明日だね。有馬記念でアンタも引退ってわけだけど、
この前の天皇賞（春）の時みたいな事にはならないでよね。
一緒に走っていて急にいなくなって心配だったんだよ」

弟「あの時は姉さんが隣にいたから、安心しすぎたのかな。
気が緩んでいたみたいだね」

姉「まあ、あの頃は使い詰めで海外まで走ったりして、アンタも疲れて
いたんだよ。それにしてもよく頑張っているね」

弟「いやいや、姉さんこそ来年も現役続行なの？」

姉「先のことは、岡田のおじさんが決めるのでしょうけれど、
年明け早々のレースにエントリーされているみたいだね。
それはそうと、明日のレースは内枠４番だけど、勝ち目はあるの？」

弟「やってみないと分からない」

姉「馬番4は、過去にジェンティルドンナさんが勝った縁起がいい番号だし、
また有馬記念は牝馬が活躍するレースとして有名だけれど、
今年は元気のいい娘たちが、そろって８枠へ入っちゃった。
特に8枠は過去10年で(0.0.1.19)と、大外はあまり成績が良くないみたいだね」

弟「他はどうあれ、ベストを尽くして走るのみ！」

姉「アンタのそういう生真面目なところが、無理につながっちゃうんだよね。」

弟「・・・」

姉「ついでに、もうひとつ言っておくけど、あたしの父親オルフェーヴルが
勝ったのはもちろん、ディープインパクトさんなどを種牡馬にするSS系の
馬たちが、好成績をおさめているんだけれど、キンカメ系からは、
今のところ一頭も勝ち馬が出ていない事実があるんだ。
でも、大丈夫だよ。アンタは中山2500ｍのレースで２勝もしているから
自信を持って走りなさい」

弟「応援している人たちや、姉さん、メーヴェ母さんのためにも頑張るよ！」

姉「あたしも当日は、物陰からこっそりと…。」

弟「いやいや、それじゃ『巨人の星』の明子姉ちゃんやないか〜い！」
　
♪チャンチャン
（小柄な牝馬レーンちゃんでも、目立ちすぎます）

それでは明日の有馬記念、楽しみましょう！

※馬にまつわるエピソード以外はフィクションです。
※写真は2013年優勝馬オルフェーヴル