ブラックセイバーを指名する。

他馬よりも少し長く、力のある太さの前脚をきつく折り曲げながら、腹の下へ繰り込み、強引なほどに肩から膝へと一気に連れ出すと、投げられた様に真っすぐと飛び付くのが見事である。大弓の様に降ろされ、密に飛節を畳みながら身許にする蹴り脚が、存分に馬場へ懸けられ、柔軟な股を伸ばしながら一杯に残っている。身体の造りも好い。間違い無くブラックセイバーはG1馬になるであろう。