来年こそは、春の盾

私はビザンチンドリーマーでもある。
噂を聞いて、観たきさらぎ賞。はちゃめちゃな末脚に痺れた所から、夢追い人へとなった。
皐月賞は現地したものである。大出遅れ。もしかしたらそれすらリカバリーしてすっ飛んでくるのではと淡い期待を抱えたが、適性外だった模様。
続いてダービー。経験の差でもあったような気がした。だが、スローだからと仕掛けしたところで前も余力が残っている訳だから、やはり厳しかった。
クラシック最終戦、菊花賞。掲示板、そして上がり最速。京都は合う、そう確信した。
AJCCは、厳しいだろうとは思っていた。あまり合わなさそうな舞台で、本当によくやってくれた。
海外の舞台、レッドシーターフH。何も言うことはない。理想のひとつであった。全てを飲み込む末脚が、異国の地で発揮された。遠征、それも海外。彼にとって、大きな成長だった。
そして、春の天皇賞。私は彼しか見ていなかった。極上の舞台で、夢を現実にしてくれると確信していた。結果、僅差の2着。菊花賞で先着を許した相手だった。直線に入ってすぐ、進路が開くまで少し時間がかかったように見えた。とはいえ、これも競馬である。勝ち馬を讃えると共に、私たちは次の夢に思いを馳せよう。お疲れ様。きっと、輝かしい夢が待っている。