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2013/03/27 20:40
オルフェーヴルの距離適性は? +ジャパンカップの有利不利について
オルフェーヴルの距離適性についてあまり議論されていないように思います。
今回はラップタイムからオルフェーヴルの距離適性を推測してみます。
第一にオルフェーヴルの末脚はキレ(加速力)寄り、なのか持続力寄りなのか判断する必要があります。
これについては、キレ寄りということで異論はないでしょう。
(持続力も並みの競走馬と比べると相当ですが)
キレ寄りの末脚を繰り出す馬の方が、距離適性(さらに言うなら好走範囲)が狭いという持論があります。
ウオッカが古馬になってからは誰が見ても府中マイルがベストだと思われたように、ライスシャワーは京都の長距離でこそだと今まで伝えられているように、キレのある末脚を武器にしている競走馬は能力全開のポイントが非常に分かりやすく狭いです。
エイシンフラッシュなんかもそうですね。
つまりオルフェーヴルの能力全開が叶う舞台はそうそうないのではと思うのです。
(能力全開でなくとも勝ててしまうレースは多々ありますが)
オルフェーヴルの戦績をラップ的観点で軽く振り返ってみると、
−−−
馬場の悪化を差し引いても緩かったペースを上がりの脚だけで指数を上げたダービー
ドスローの神戸新聞杯
一貫ペースを余裕で先頭に立ってゴール前は抑えた菊花賞
ドスローの有馬記念
全体的にはゆったりしたペースも逸走により非効率なラップを刻んだとはいえ、ギュスターヴクライに差し返され低指数を記録した阪神大賞典
超絶スローからの6〜5Fスパートで大敗した春天
超絶スローからの6〜5Fスパートで僅差勝利のフォア賞
超極悪馬場のハイペースを僅差で敗北した凱旋門賞
−−−
ここまではいいとして、問題はジャパンカップ。
・少しイン有利な高速馬場。
・額面はやや上がり寄りの一貫ペースも、2番手基準なら残り6F〜4F区間が大きく緩んだ中弛みの上がり勝負。
(オルフェーヴル、ジェンティルドンナの接触は双方にマイナスだったので深く考慮に入れません)
中弛みの公式に当てはめるならば、ジェンティルドンナは不利を受けており、緩んだ区間で捲くったオルフェーヴルはスタミナロスを小さくしたと言えそうですが、問題は上がりが早すぎること。
これだけ早いと、ラストのラップの落ち込みが小さい=道中のスタミナロスが結果に響きにくいという図式が成り立つ上、キレ・スピード勝負になりますから、斤量差が響きやすくなります。
大枠で見れば、中弛みは度外視して内外、前後の有利不利で見るのが適切な評価になると判断します。
適性としては末脚のキレ・スピードが求められます。
オルフェーヴルは斤量、内外、前後がそれぞれ少しずつ不利でした。
状態面については詳しくは分かりませんが、万全でなかったのは事実でしょう。
これらを総合して、距離適性を推測してみます。
超長距離的な持続力を求められた春天の走りがアレですから、ステイヤー的資質が問われる距離には距離適性はないはずです。
ラップバランスが似ているフォア賞でも着差は小さかったですし、少なくとも3200m、2400mの距離延長向きの勝負は得意ではない、と証明できます。
超底力戦の宝塚記念ではあの強さでしたから、距離適性はおそらくここでしょう。
ただ、ジャパンカップの内容が「力負け」要素を含んでいるのなら、2400mの一貫ペースを追走してからの持続力はあまり優れていないとなりますね。
2400mはおそらく適性としては微妙なのではないでしょうか。
上記から察するに、2000mがベスト、長めに見積もっても2200mがベストだと私は結論付けます。
今回出走する大阪杯は阪神内周り2000m。
内周り+約350mの直線は当然比重としては「キレ>持続力」となります。
蛇足かもしれませんが、直線が短い方がヨレるシーンも小さく出来るはずです。
ダントツ人気馬は基本的にアラ探しから始めますが、予想オッズのように1.6倍もつくのなら妙味アリでしょう。