両雄並び立たず。崩れるのは…

天皇賞・春。平成２年からリアルタイムで観ている私の競馬の原点、最もたくさんの想い出が詰まったレースである。このレースの予想をするのも２８回目…月日が経つのは早いものだ。

今年はキタサンブラック対サトノダイヤモンドの構図となっている。確かに、この２頭と他馬の間には大きな能力差がある。そう思っている。どちらが強いのか、両馬の対決は非常に楽しみである。

が、一騎打ちムードは結果としてマッチレースにはならない。コイツを負かせば勝てる、と互いに相手を意識するあまり、相手に合わせた側は自分の競馬が出来ず、能力全開とはならないからだ。「キタサンブラックをマークしたい」と語るサトノダイヤモンドの鞍上ルメール。「自分の競馬をするだけ」と語るキタサンブラック陣営。どちらが崩れるのかは見えたような気がする。

本命はキタサンブラック。ならばサトノダイヤモンドは無印。名馬に中途半端な評価は失礼。敬意を表するからこその無印である。

相手には、昨年の菊花賞２着馬レインボーラインと今年の阪神大賞典２着馬シュヴァルグラン。繰り返すが、サトノダイヤモンドは強い。２着に敗れた馬もそれなりに強い。今回、そのサトノダイヤモンドが能力を発揮できないとするならば、この２頭が次点に浮上する。