三社祭雑感[その2-1:本社宮出し警備]

通常は引率と言う形で行く事が常でしたが，今年は引率で行く事を決めておりました。目的は神幸祭と一般担ぎ手馬引きに参加するためです。

神幸祭は神社境内で鳥居から一之宮・二之宮・三之宮の順に並んでいる神輿の，一之宮正面に禰宜が立ち行いました。今年，当町会は三之宮なので一番遠い所です。残念ながら細かい所作はほとんど見ることはできず，二礼二拍一礼等を同調する事位しか実感する場面はありませんでした。

そして続いて氏子担ぎ手の宮出しです。これはもう十数年続いておりますが，寺側の難題のおかげで今まで南部町会は鳥居を出られない名ばかり宮出しであったのを，ついに出られるようになるという機会に恵まれました。ただし前記の通り神輿の順番は最後方となりまた担ぐ順番(氏子内でも完全自由にすると乱闘になりますから(笑))が一番最初のため，社殿前で差すことはできずに浅草寺側での担ぎに期待を繋いでおりました。
三基一斉発進してものの数秒するといきなり180度回転を始めます。そう，鳥居への並びで一番後ろという事は，逆に社殿には一番近い所にいるという事。後ろをすぐ向いてしまってさっさと差すという挙行に出ました。無事に差し終えて再度180度回転して，鳥居に向かいました。この時私は他の人と交代するためにいったん出ました。
恐らくは境内を一周はするものと思っておりましたが，意に反してそのまま鳥居に向かっています。このまま出してしまうのか，と思った時に再度交代の幸運に恵まれ神輿に入ります。そして鳥居と何だかつまらん理由で作られた鳥居外仮囲いを通りのですが，その仮囲いの幅が鳥居内寸の延長のまま。神輿の脇に殆ど余裕などありません。ですから交代要員も神輿の前後に待つだけです。ところがこれがまた幸いに転じて，本来当町会の交代時間に達していたにもかかわず，こんなところで交代させたら危険極まりないので，そのまま担ぎ続けられました。
浅草寺側境内に入りほぼすぐに交代となりましたが，2交代を挟んで最後の完全フリーの時に，再度担ぐ好機に恵まれて何十年ぶりでしょうか。浅草寺本堂傍の渡御となりました。ところがこのフリー時間，5分ある予定であったにもかかわらず，何故かあっという間に終わってしまい，これで氏子宮出しは終了となりました。ただここまででもかなりの好機に恵まれましたが，更に馬引きでは稀有な目に遭うのでした(笑)。

了