優駿牝馬雑感

今更ですが…

前中後に分けると48.6-49.7-46.7。前後半でも73.9-71.1。どう見てもスローペースです。しかし上位5頭に来た馬で先行と言えるのはルージュバックのみ。クルミナルが中段から早めに動き，残り3頭は直線入り口で中段以降から。ここで上がりの微妙な差により着順が決しました。これは特に今年に限った話では無く優駿牝馬の通常の流れ。スローで流れていても差し馬が台頭すると言う，他の条件では余り見られない結果。これから想像すると，この時期の3歳牝馬に府中の2400mは過酷な条件と言えるのでしょう。

そうするとルージュバックが1番辛い競馬だったと言えます。ただしそうは言っても即，ブエナビスタ級だ，ジェンティルドンナ級だ，と言うつもりはありません。少なくともハープスターの様にはならないで貰いたいです。いやハープスターは桜花賞と言う最適条件で勝利してますが，こちらは最適条件と思われた優駿牝馬で敗北しましたので，ハープスターにもまだ及んでいないのが現時点での適正評価でしょうか。

一方で，優駿牝馬の定石を踏んで勝利したミッキークイーンですが，定石踏んで着差が3/4馬身であれば当然まだルージュバックとの勝負付けは済んでません。今後の両馬の力関係がどうなるか。楽しみたいものです。

そしてゲート入りから自らの力を発揮したのがクルミナル。散々他馬を待たせて嫌気がさした位にゲートイン。確かに中段から早めに動いて3着は，優駿牝馬の定石からは強い競馬とも言えますが，負かした相手がゲート内で嫌気がさしていた馬(騎手談話から)です。スタートを切る前の一仕事の勝利でしょう(笑)。ただこの手の馬がゲートインに素直になるとレースでの勝負強さも落ちる事があります。次走までにゲートの再審査に合格する必要がありますが，癇性が解消されて勝負強さも一緒になくならない事を祈ります。

さてスローペースを先行したシングウィズジョイとディアマイダーリン。私がミッキークイーンと共に買っていた馬たちですが，さすがにこのペースでしたので1200mを通過した時には期待しました。しかし4コーナーで内田騎手の手が動き始めた事によりシングウィズジョイを諦め，ディアマイダーリンに期待しましたがそれも直線半ばまででした。噂ではあるサイトにおけるフローラステークスのレースレベルは酷評だったそうです。そしてフローラステークスよりも馬場の違いはあれ，1.7秒も勝ち時計が遅い忘れな草賞を上位に取られたそのサイト方達の慧眼を，感服するしかありません。