東京大賞典雑感[ハッピースプリント完敗]

元々，川崎記念直行予定であったのを，上昇傾向という調子を踏まえて出走する事にしたと言う。しかしもし本馬が出走しなかったら，公営所属馬の出走レベルはとてつも無く低いものになった。勿論，この現象は今回に限ったものでは無く，交流重賞における一般的な傾向となっている。

恐らく1/3に行われる報知オールスターカップが，南関東の一流馬に位置付けられる面々であろう。しかしそれらがこちらに回って来ても，やはり勝ち負けを期待するには残念ながら程遠いと言わざるを得ない。であるのならば，関係者が少しでも賞金獲得のチャンスが高いレースを選択する事は，「必要悪」として認めざるを得ないであろう。

結局は，日本の世相そのものである格差が，競馬界にも反映されているのが問題なのであろう。南関東所属馬にも社台関係の馬はいるが，当然それらは「諸般の事情」により中央競馬へ登録出来なかった馬たちである。過去の様にダートレース間の賞金格差が小さければ，中央よりもむしろ公営所属の方が有利な事もあったであろうが，今はその様な利点も少なくなってしまった。その様な現況下でハッピースプリントやソルテ等，ほんの一部の馬たちに大きな期待を寄せるのは，苛烈な事を強いるブラック企業経営者と同列なのであろうか…