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2017/01/04 08:35
メイセイオペラ雑感[その3]
南部杯には,タイキシャーロック・バトルライン等の強力な中央所属馬もいたが,最大の難敵はアブクマポーロであった。「最大の難敵」と記したが,実はこの時点で私は一方的にメイセイオペラを応援している訳では無かった。「中央対地方」の構図の中,果たしてメイセイオペラとアブクマポーロのどちらの勝利が今後の展望に繋がるか,その様な視点で捉えていた。将来性を考えれば2歳下のメイセイオペラに違いは無いのだが,どうしてもまだアブクマポーロの様なたくましさを見出せなかった。散々迷ったあげく,メイセイオペラ-アブクマポーロの馬連(まだ三連複等無い)1点のみを購入した。
ゲート入りが始まると,何故かアブクマポーロが嫌がっている。本馬のレースも現地で既に10戦位は観戦していたが,かつてその様なそぶりを見せた事は無かったので,嫌な予感がしたことは否めなかった。
スタートそのものほぼ互角であった。その中で最内からスルスルとメイセイオペラが先頭に立った。またアブクマポーロも外目の好位集団に取りついた。3~4コーナーを手応え良く回って来るメイセイオペラに対して,外々を回されているせいかアブクマポーロは置かれ気味となる。最後の1ハロン,メイセイオペラがセーフティーリードを取ったのに対して,アブクマポーロは怒涛の追い込みで2着を伺う。しかし前年の覇者,タイキシャーロックがハナ差凌いだところがゴールであった。地元馬が勝利した事により,その歓声はおそらく盛岡競馬場の極致であっただろう。「一点勝負は逃げの推理結果」と「一点勝負」を避けて必ず券種は違えど2点以上の馬券を購入する事にしていた私には,因果応報とも言うべき結果となったが,すでに心は東京大賞典に向かっていた。そしてこのまま世代交代を期待して,単勝はメイセイオペラと決めていた。しかし…
やはりアブクマポーロは強かった。お互い地元重賞をそれこそ調教代わりに楽勝して東京大賞典に向かったが,そこでアブクマポーロは南部杯で付けられた0.6秒差には及ばなかったものの,0.5秒の差をメイセイオペラに付けて完勝した。そしてこれはおそらく地方所属馬がG1相当レースでしのぎを削った最後のレースでもあった。またこの2頭の直接対決も,残念ながらこれが最後となってしまった。
了