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2017/08/16 08:49
科学技術館[その1]
昨日,子供の自由研究のネタ探しに行きましたが,竹橋駅を上がると警官だらけ。そうでした。戦没者追悼式が武道館で行われる日でもありました。制服組は勿論,私服もおりましたが全員礼服が義務付けられているのでしょう。喪章も付けたその黒服は眼光鋭く殆ど筋者と見分けがつかないほど。新宿の茶髪黒服など足元にも及ばない威圧感満載です。しかも徽章は「SP」。最高レベルに達してます。黒服は点在もしておりましたが,首都高またぐ陸橋からひたすら行き交う車に目をやり微動だにしていない姿は,人間の究極の一例とも思えます。鍛えぬいた最終仕様,この種の人間がゴロゴロする異様な雰囲気の中,「科学技術館はこっちの歩道から行っても良いのですか?」とお気楽に制服組に聞くと,「すみません。今日はこちらからお願いしまーす。」とバスを止めて案内してくれました(笑)。
入館すると当然の事ながら子供がたくさんいますが,同程度に親の数もいる位です。自分達の頃は友だちのみでこういう所に来ていて,大人の数は圧倒的に少なかった気がするのですが…そして子供だけのグループが大騒ぎして,数少ない大人に叱られるパターン。それも昭和の風景となってしまったのでしょう。
科学技術館は2回目の来館です。前回は完全に「遊び」として連れて来ました。ですから好き勝手にやらせましたが今回は,「自由研究の課題探索とそれの完遂」が目的です。前夜も当日朝も,そして来る最中にも話しました。その度に「分かっている」だの「知っている」だのと言う返答です。そこまで言うのならばもう小学5年だから,放牧(笑)に出しました。
するといきなり展示階では最下階になる2階のドライブシュミレータに並び,順番が来ると雪道を選んで全く進めないまま終了。その後もいくつか見ますがネタになりそうなものも無いので,「最上階から見て行こう」と話し上がります。
5階は「錯覚」を体験出来るなど書きようによっては何とかなるネタが常設されていますが,体験コーナーもあるので最終的にはそこへ行かそうと考えました。テーマは「超低温」でした。化学系ですかあ…有機化学で化学を挫折した私は若干退ける思いですが,出来れば午前中にネタ集めは終えて午後は自宅でまとめたいと考えていたので,勧めました。すると「知っているからいい(否定する意味で)」と拒みますが,知っているのなら尚更まとめ易いからと再度言うと向かいました。その最中も細かく遊びながらですが。
実験は液化窒素を用いたよく見る「凍らせて割る」パターンで,最初にカーネーションを割りました。続いてバナナでも凍らせて釘でも打つのか(古い)と思っていたら,ゴムボールを出して来ました。ゴムボールとは言ってもテニスの軟球の類では無く,カラフルなツルツルの表面のものです。一応,PV=nRTは記憶の片隅にあったので「縮むパターンか」と考えていたのですが,なんと凍ってしまいました。何で(笑)?じゃあ,ボールの内圧は大気圧の1/4位ですよね?それに耐えられる強度が固まったゴムにあるの?だいたいが何で数秒もかかるのに断熱変化なの?子供よりも私の方が疑問だらけです。しかも続けたのがゴム風船です。これは想定通り収縮・膨張でしたから,この違いが分かりません。実験が終わると子供はさっさと次へ行こうと歩き始めたので今の現象を理解しのかと聞くと,案の定肯定して来ます。ならばと前記を質問(さすがにPV=nRTや断熱変化と言う単語等は使いません(笑))すると何も答えられません。「じゃあ聞こう」と戻ります。まだ実験場には数名残っており割れたカーネーションやゴムボールの破片を触っていて,説明員のお姉さん(笑)が「カーネーションは実際の花弁より匂いが濃いですよ」等と説明しております。そこへ「すみません。ボールも風船も同じゴムなのに何故ボールは縮まなかったのですか?断熱変化が起きたのですか?」と聞くと,それまでスイッチを入れていたヘッドマウンテンマイクを切り,「すみません。専門分野で無いので正確に答えられ無いと思うのですが,まずゴムの種類が違うのですよ。それと厚さですね。風船も厚い部分は凍ってしまい,そこを持つと割ってしまうので結構気を付けています。」,「と言う事はゴムボール内は負圧になっているのですか?」,「そうです…回答になりましたか?」と質疑応答させて頂きました。更に「ゴムボール硬化後の強度は内外圧差に耐えられるのですか?」と追加質問をしたかったのですが,諸般の事情でやめました。
えらい長文,続きます(大笑)。