ラグビー日本代表対フランス戦

ちょうど一週間前のネタですが，レコーダーのタイマー設定を誤り，やっと昨日見られました。

まず率直な感想としてはやはり勝利と引き分けでは雲泥の差があるという事。南アフリカ戦も最後のペナルティでショットを狙わずにスクラムからのトライで逆転したからこそ，日本ラグビーのランク(単なるワールドラグビーのランキングではなく世評そのものも)を上げたものでした。そして観戦した者からはやはりカタルシスの有無(笑)。確かに前回ワールドカップに向けての強化策が講じ，強豪国との善戦のみでは満足し得なくなった贅沢感もあるかもしれませんが，それよりも積年の恨みの方が大きいでしょう(苦笑)。ほとんど多くの方はご存じないでしょうが，日仏の差は先日行われた日豪程は無いにせよ，やはりそこにはティア1との差は歴然とあるわけで，戦前は「どこまで善戦するか?」が焦点の試合が引き分けとは，逃した魚が大きすぎます。

とは言えボールの支配率が58%とゲームをコントロールし続けていたのは日本でした。また奪われたトライうち一本はキックパスが嵌ったもので，ディフェンス網が破れたものではありません。競馬で例えれば，展開に乗じて勝利を得るようなもので，勝ち馬に賞金はもたらせてもレーティングとしては上がりません。ですから競馬のレーティングに相当する点数をつければ日本代表が1点上回ったのは確かです。だからこそSOの田村のキックが不調で最後のトライ後のゴールキックを外したのは痛恨事でした。

今春，サンウルブズがニュージーランドのブルーズで勝利した事も日記にしましたが，その際にゲームプランでキックを多用するものの接点で奪い返せないため機能していない旨の事を書きました。しかし今回は全く戦術が異なりパス主体で繋ぎ，適宜キックを織り交ぜる試合運びで，それがほぼ完全に機能しておりました。この半年間にどのような理由でゲームプランの変換・技術取得に至ったのかをたまにしか見ない私には分かりませんが，もう2年を切ったワールドカップに向けて更なる精度向上を図って貰いたいものです。そして何とか決勝トーナメント進出に繋げて貰いたいです。