有馬記念雑感

いつもならハロンラップを記すのですが，スマートフォンJRA-VANだと非常に分かり易い表記がみられることに今更気付きました。

7着レイデオロ以上の入着馬は，2コーナー迄10番手以降，その中で1番最初に動いたのが3000ｍ級G12勝のフィエールマンで4着。それよりも遅く仕掛けたリスグラシュー，サートゥルナーリアが1，2着。決め打ちのワールドプレミアが3着と，画像同様分かり易い結果となりました。

しかしそれでもリスグラシューの勝利は5馬身差をもって保証されたものでしょう。位置取りとしてはスローで流れた際に前が壁になる可能性も否定できませんが，そうなると真性ステイヤーであるフィエールマンがまた先に動き出すことが想像され，最内から馬場3?4分どころへ導いたレーン騎手であれば間隙を縫う事も想像されます。そんな彼でさえ東京優駿で痛恨の出遅れを喫するのですからむずかしいものです。

そのサートゥルナーリアですが，馬場変わりが原因なのかしっかりと変わりを見せました。果たして敗因が左回りなのかレース間隔なのか微妙ですが，上りで0.7差では完敗と言わざるを得ないでしょう。

むしろワールドプレミアの方が菊花賞馬と言う距離適性を考えると，もう一つ上の着順は望めたかもしれません。ただしアーモンドアイと言う戦前の仮想的に対しては，決め打ちにせざるを得なかったかもしれません。

これら上位3頭よりも先に仕掛けたフィエールマンですが，凱旋門賞惨敗からは立ち直り，E部門G1競走2勝馬の最低限の力は見せたのではないのでしょうか。そこにはいくばくかの池添騎手の意地も垣間見えました。

そして問題のアーモンドアイですが確かに今までの，特に安田記念の敗戦を見ると，もうこのまま負ける事は無い様に思えたのも致し方ない事かと思います。本レースで初めての完敗となりましたが，それがやはり熱発明けだけなのかと問われると，疑問符を付けたくなります。むしろハイペースを4角4番手ときつい競馬も影響したものと考える方が自然ではないかと思えます。そうでなければ出走する事はあり得ないでしょうが，天皇賞春ではフィエールマン，ワールドプレミア相手勝ち負けを演じられるという事もあり得るのか?，と言う問いに答えなければなりません。熱発明けそのものの影響を完全否定する事はできないのでしょうが，展開そして気性の一側面も表してしまった一戦だったと思います。