大相撲が出来て、他が何故出来ないのか?

夏場所の二週間延期は伝えられたものの中止には至ってません。一方で野球、サッカーの開幕は延期で、事実上この期間の試合は中止となりました。果たしてこの違いは何か?

大相撲の統括団体は公益財団法人として税制面の優遇措置がありますが、事業収益としてはNHKからの放送権料収益があるはず(財務指標を確認しましたがそこまでの詳細は見つけられませんでした)なので、例え無観客であってもある程度の収入は確保できます。そして力士はじめ給与の一切を協会が支払います。

一方でプロ野球は日本野球機構は主催者であるものの、選手の給与支払いは一般法人である各球団が行い収入は入場料・物品販売・そして放映権料となります。その各々の放映権料がどの程度なのか分からないのですが、基本的にJSPORTSを初めとする有料放送が今は主かと思います。ヘビーコアなファンは既にそれらへ加入しているかと思いますが、球場へ足繁く通うファン全員が加入しているとは思えません。無観客試合として開催し試合単位で「切り売り」を行なえば、幾ばくかの収入を得ると共にこの閉塞状況を打破できないものでしょうか。勿論、選手の感染確認は当然の事ながら厳密に行われなければならず、場合によっては当日先発予定の投手等の主力を欠場せざるを得ないかもしれません。しかしそのリスクは全チーム等しく、逆にそのリスク管理が行えるチームが優勝に少々近づける為、世相に対しての危機管理の必要性を訴えられる好機とも思います。

JRA職員に感染が確認されて直ぐに「開催中止」を掲げた偽善者もいますが、現況で何ができるかを論じての最終結論を出すべきでしょう。そしてその議論は一歩も二歩も先の事も想定しなければ、時間の浪費となり結局は何も出来ない事に帰結してしまいます。幸いにも公営競技は公正確保の点から、外界との非接触が通常よりある程度確保されています。今一歩それを推し進める事により、粛々と無観客ではあるものの開催が実施できるものと信じたいです。