皐月賞雑感

前後半が59.8-60.9と若干早めではあるものの、それは離し気味に逃げたキメラヴェリテのみで、2番手以降は概ね平均ペース以下のレースと見ても良いかと思います。そうするとコントレイル騎乗の福永騎手が話した「2コーナーのところ迄に離された」と言う現状認識は正解で、先行する有力馬を交わすにはかなりの上りが必要となり、苦戦が予想されました。しかし3コーナー手前位から外に併せて来たダーリントンホールに蓋をされる前に反応良くその前に出て、4コーナー手前では余裕を持ってサトノフラッグに並びかける勢い。後は突き抜けるだけかと一瞬思いましたが、内から伸びて来たサリオスと馬体を離しての差し比べとなりました。普通の良馬場ならば内のサリオスが有利にも思えますが、むしろ走り易い馬場を求めたのかコントレイルに併せたかったのか、外に持ち出したサリオスの方が距離損がありました。いずれにしても2歳G1馬が他馬を引き離しての1・2着ですから、両G1レースもその品質が証明された事にもなります。見た目のインパクトは外を捲ったコントレイルの方が派手ですが、ハーツクライにBMSがNiniskiのサリオスも字面からしたら捨て難いものがあります。次走への興味は尽きません。

一方で字面からは皐月賞がギリギリの距離と思われるガロアクリークですが、レースでは3番目の上がりを使い確かにコントレイルに差された後ももう一伸びしました。この伸び具合にヒューイットソン騎手が気を良くしたのか、レース直後のインタビューで直ぐに次走で上位2頭との対戦を望みました。調教師も同意した様ですが、まあ3歳限定戦ですから有りかもしれません。

さて今年もまた休み明けの馬にやられてしまいましたが、昨年を潮目の代わり時とせずに今年も1・2着馬2頭を切って期待したサトノフラッグ・クリスタルブラックは完敗となりました。弥生賞のレースぶりを微塵も感じさせなかったサトノフラッグは、道中貯めなければ弾けないのか、ルメール騎手の談話が微妙でした。

クリスタルブラックは玉石混交な京成杯馬ですから、完全に見限るつもりはありませんが復活に大きな期待も寄せられないのが本音です。

先週とは異なり強風ではあったものの日向は暖かく、ビールを呑みながら競馬場で見たかったものです…