スプリンターズステークス雑感

前後半3Fが32.5‐35.8と完全なハイペース。前半3Fだけで見れば昨年と同じくらいのペースであったにもかかわらず、後半ここまでかかったのは馬場状態によるものでしょうか。これで完全に脱落したのがモズスーパーフレアで脚質に幅が無い弱みを曝け出しました。しかしそれが故に取るべき作戦も唯一となり強みにもなります。高松宮記念勝ち馬としての立場が揺らぐものではありません。

逆に何をしてもG1勝ちは無理に思えて来たのがダノンスマッシュで、スタートは安めを売ったもののその後はすぐさま立て直し先行集団に取り付け、直線でも絶好の手応えで先頭に立ちました。それでも差されてしまったのはもう相手が絶対能力として上であったと思わざるしか無いのでしょう。

ダノンスマッシュ以上の立ち回りを演じたのはミスターメロディでしょう。コースは最内を選んで、追い出しのタイミングはダノンスマッシュ後。これも1・2着馬とは能力差まざまざと見せつけられた結果でした。

一方でアウィルアウェイの3着は、ハイペースに乗じた面が否めません。とは言え展開利と相手関係次第ではG1でも無視できない存在である事も事実でしょう。

そして優勝馬のグランアレグリアですが、2馬身という着差は余禄としても、勝者としては絶対的なものと言わざるを得ないレースでした。果たして今後の路線をどうするかは微妙ですがクラシックロードで三冠馬の影がちらついている以上、短距離・マイル路線G1での3勝では年度代表馬は厳しいでしょう。前記は前提として香港に行ければそこでの勝利でやっと土俵に上がれるかが現実的でしょうか？けれどもその香港も非常に参加が危ぶまれている現況からすると、まざまざと生年は重要な運である事を再認させられます。