優駿牝馬雑感

前後半が72.5-72.0と澱みの無いペース。そんな中を先行集団にいながらも、若干行きたがったソダシは8着に完敗しました。「折り合いを付けられなかった」事で鞍上を攻め立てるのは容易ですが、桜花賞でさえも引っ掛かり気味であった事を考えれば、距離が伸びてのこの事態は更に容易に想像がつく事。4角で本馬より前にいた馬は人気薄ばかりとは言え軒並み二桁着順であり、逆に16番人気12番手のハギノピリナが3着と言う事から展開の利は、中段から後方にあったといえましょう。そして折り合いに苦労していたところに外から被せられていた事も、距離への負担増に繋がった見ます。

そんな展開を前半は先行集団であったものの向こう正面で10番手として脚を貯めたアカイトリノムスメ。前言を翻すかのような文言を記せば、鞍上の手腕のなせる業か。いやいや優駿牝馬の覇者に東京優駿馬を付けた結果か。少なくともデビュー前の期待からすれば当たり前の事だったかもしれません。

4角で2着馬を先に行かせて更に脚を貯めたユーバーレーベン。ここ数年続く鞍上の低迷ぶりは以前の活躍から比較すればですが、先々週に続いてのG1制覇は復調なったか、と思わせます。しかしいみじくも本人の口から、「人生は難しい」から続き「糾える縄の如し」と言う意味の発言がありました。自戒を込めてか、達観されたか、騎手としての技量はともかく人としては更に大きく成られた様です。素直に尊敬です。