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2022/10/30 09:14
続ラグビー対ニュージーランド代表戦
とは言え、38点しか取られなかったのはセットピースの安定性が格段に向上した結果で、むしろラインアウトに際してはかなりのプレッシャーさえ与えていたように映った。かつての日本代表と言えば、セットピースをいかにしのぐかごまかすか、とにかく避けたい一面でしかなかったが、そんな面影は微塵も感じさせる事がなくなっていた。これの基本となる要因は個々の体格・体力向上であろう。
そしてキック力の大きな進歩である。信じられない事だが、冬の花園で高校生が決められるような位置からのゴールキック等を、国際試合の日本代表は「普通」に外していたのである。そして山中選手のようなロングキックを蹴られる選手は、反面「蹴るだけ」の選手に近かった。それが2015年のワールドカップ時には決められる位置のキックは決められ、「蹴るだけ」の選手は出場する事は叶わなくなった。
かつて10年以上前の国際試合前に思う事は勝敗ではなく、結果としての点数をそれなりにまとめて貰いたい、と言うレベルの低いものであったし、また試合途中まで接戦を演じていてもいつかは差を広げられるので決して勝利を望む事はなく、むしろ点差がつく前に負けていてももう終わって貰いたいとさえ思っていた。しかし今の彼らに対してこの程度の希望は失礼な事である。現実的レベルで勝敗に挑める域に達した今、共に勝利を求めるのが観る側の責務であろう。