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2013/03/20 11:27
ルーラーシップの思い出(4)
6月26日。春の総決算、宝塚記念。
この日も実家で自宅観戦です。
前走での圧巻のパフォーマンスが評価され、ルーラーはブエナビスタと人気を二分していました。
ついに世間から現役最強クラスという認識を得られたことに感慨深いものがありました。
しかし不良馬場で大出遅れを挽回した前走のダメージが無いはずはなく、反動が出ないかどうかが心配でした。
そんな危惧がここでは的中してしまいました。
レースではかなり早いペースを外から早めに捲くっていく競馬。
この乗り方は基本的にはルーラーに合っていると思うけど、この日のルーラーにとっては傷口を強打されたようなもの。
直線では既に余力無く失速。離された5着に終わりました。
この敗戦で世間の評価は再び『GIでは足りない馬』に成り下がってしまいました。
勝ったのは前走で子供扱いしたアーネストリー。
2着の女帝ブエナはともかく、3着エイシンフラッシュ、4着ローズキングダムとの比較からも、これは明らかに反動が出た形の敗戦でした。
有馬といいドバイといい、ここぞという舞台で力を出せないキャリアが続いていることが歯痒くて仕方ありませんでした。
ルーラーは元々成長力のある血統で、馬体的にも本当に良くなるのは4歳秋以降だと思っていましたが、その期待の4歳秋シーズンも前年同様復帰が大幅に遅れてしまい、復帰戦は暮れの大一番・有馬記念となりました。
11月に結婚した僕は、新居で嫁と見ていました。
ここではルーラーが休んでいる間に神戸新聞杯と菊花賞を圧勝して三冠馬となったオルフェーヴルが圧倒的な支持を集めていました。
小回り中山、依然折り合いに弱点を抱える中での2500m、そして半年ぶりのぶっつけ…
半年前には女帝ブエナビスタと人気を二分した存在にも関わらず、今回のルーラーの下馬評は屈辱の11番人気。
確かに条件は厳しいですが、ルーラーは久々を苦にしないし、馬場が軽いのでスタミナ面も問題なし。
何より実りの4歳秋を迎えたことで休む前よりグッと成長している可能性もある。
前目でうまく折り合って早めに抜け出せれば勝機すらあるのではと思いました。
馬券はオルフェの複勝30万円でしたが、単勝にしなかったのはルーラーが勝った時に思いっきり喜びたかったからです。
レースは出遅れたオルフェの更に後ろから進め、オルフェを上回る上がり33秒2の脚(有馬史上最速!)を繰り出し僅差の4着。
それまで瞬発力勝負では切れるサンデー系には分が悪いと思っていたので、オルフェの後ろにつけた時点で勝てないだろうと感じましたが、まさかオルフェ以上の脚を繰り出すとは思っていませんでした。
超大跳びゆえ瞬時にギアチェンジできない弱みはついて回るけれど、トップギアに入ってしまえば末脚のトップスピードも超一流だということを、このレースで初めて知りました。
2012年はオルフェ、ルーラー、そして2頭と遜色ない剛脚で3着に突っ込んできたトゥザグローリーの3頭が引っ張っていくだろうと感じました。
2012年1月22日。年明け緒戦のAJCC。
僕は家事をしている嫁と一緒に自宅観戦でした。
有馬で素晴らしい走りを見せたルーラーはここでは一本被りの断然人気。
有馬は久々だったもののスローのキレ勝負だったため反動の心配は無いし、距離短縮もプラス、道悪も鬼。
コースは不向きな小回りの中山だけど、この馬場ならば瞬発力勝負にはならないので、屋根がよほど下手に乗らない限りまず負けないと判断。
PATで複勝30万円をぶち込んでの観戦でした。(なんで単勝買わなかったんだっけ?)
道中後方から四角で大外をぶん回したルーラーは直線でも雄大なストライドで力強く加速。
2着ナカヤマナイトを3馬身チギり捨て、核の違いを見せ付けてくれました。
断然人気に応え、オルフェとの再戦へ向けて順調なスタートを切りました。