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2015/11/25 11:34
World Race News.com(WRN)より。
将来のPOGを賑わす良血牝馬が続々日本へ!?
先週、先々週とブリーダーズカップについてのお話をさせていただいたため、少し遅くなってしまいましたが、今回はブリーダーズカップ直後にキーンランドで行われたファシグティプトン・ノベンバーセールについて触れたいと思います。
このノベンバーセールは、当歳馬から現役の競走馬まで取引されるセールで、ブリーダーズカップを戦った直後のG1ホースなどがリストに名を連ねることも珍しくありません。そして、日本の生産者にとってこのセールは、主に海外の繁殖牝馬を購入する機会になっており、昨年は社台ファームがケンタッキーオークスなどG1戦を4勝したPrincess of Sylmar(プリンセスオブシルマー)をセール最高価格となる310万ドルで落札。社台ファームはその前年にもG1戦2勝馬Champagne d’Oro(シャンパンドーロ)を270万ドルで落札していますが、同馬が日本で出産した父タピットの牡馬は、今年8月に北海道で行われたセレクトセールの1歳馬セールにおいて2億3000万円で落札されています。
このように、日本の生産界にも大きな影響を及ぼすファシグティプトン・ノベンバーセール。今年も将来のPOGを賑わせるような繁殖牝馬たちが多数購買されました。その中でも、最も驚きだったのが今年のブリーダーズカップ・フィリー&メアターフを制すなど、芝でG1戦5勝を挙げたStephanie’s Kitten(ステファニーズキトゥン)です。当初、同馬はセールに上場されたものの、オーナーの希望額を満たさなかったため295万ドルで主取りとなっていました。
しかし、その後にノーザンファームの吉田勝己代表がプライベートオファーを行い、交渉した結果、280万ドル(約3億3600万円)で売買契約が成立したのです。Stephanie’s Kitten(ステファニーズキトゥン)の父キトゥンズジョイは、芝G1戦を2勝し、ブリーダーズカップ・ターフでも2着になった馬。日本にも産駒が輸入されており、ダッシングブレイズ(栗東・吉村厩舎)が芝で4勝を挙げているほか、2歳のキングライオン(栗東・矢作厩舎)も札幌で新馬勝ちを収めているように日本への適性も高そうです。それだけに、Stephanie’s Kitten(ステファニーズキトゥン)の子どもたちにも期待が持てます。
また、吉田氏はセールでもエイコーンSなどG1戦を3勝したSweet Reason(スウィートリーズン)を270万ドル(約3億2400万円)、スピナウェイSを13馬身1/4差で圧勝したCondo Commando(コンドコマンド)を150万ドル(約1億8000万円)で落札するなど3頭の牝馬を購入。社台ファームも150万ドル(約1億8000万円)で落札したG1馬Starship Truffles(スターシップトラッフルズ)を含む全3頭を購入したほか、ノースヒルズの前田幸治オーナーなどによる購買もありました。
今後、これらの馬たちが全て日本で繁殖生活を送ることになるのかは不明ですが、日本で繁殖入りするようであれば、数年後に産駒が注目を浴びるのは間違いないでしょう。となれば、必然的にPOGファンなどにとっては目が離せない存在となるはずです。