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2013/03/04 19:52
アベノミクスと馬券売上
アベノミクスという言葉が流行している。デフレからインフレへと転換するための諸策を講じていくことになるらしい。「大川慶次郎回想録」という本を読んでいたら面白い一節があった。戦時中禁止されていた馬券販売を、戦後復活させようとした時の話だ。終戦直後は復興需要などに伴ってインフレ発生が問題になっていた。インフレを抑える一助として、馬券発売による余剰資金の吸い上げ効果を持ち出してきたのだ。馬券を販売するということは、確実にその何割か(当時は控除率36%)を税金として徴収することになる。インフレは世の中にお金がだぶつくことで発生するので、税金で余分なお金を吸い上げることでインフレが緩和されるという理屈である。
これを現在に置き換えるとどうなるか。今は世の中に出回るお金が少なくデフレになっている。お金がもっと流通するようにして、少しインフレ気味にしようというのがアベノミクスの狙いだ。ということは、先ほどの例とは逆で馬券を買わないことが、インフレに寄与するということになる。少なくとも賃金の伸び率以上に馬券の購入額を増やしてはいけないことになる。アベノミクスに協力しようと思えば、馬券を買わず、その分消費にまわすべきなのだ。
JRAがそれでは困るというなら、控除率を下げるべきだ。それによって我々の手元に残るお金の量はちょっぴり増える。また売上増にもつながるだろう。ぜひ実行して貰いたい。今大阪の競馬ファンで高額馬券当てた人が(ほとんど利益がないのに)税金未納で裁判になっている。これなどは税金の二重取りであり、デフレ効果しかない。これも直ちに是正して貰いたいものだ。