東スポ杯２歳Ｓ

過去にクラシック好走馬を多数輩出している重賞で、今年も粒ぞろいのメンバーが揃いました。レースも見応えのあるものになり、最後はブレスジャーニーが前走重賞勝ちの力を見せ、大外から他馬をねじ伏せました。
ブレスジャーニーはこれでサウジアラビアロイヤルカップに続き、重賞連勝。前走から１ハロンの距離延長という状況でしたが、前回もコメントしたとおり、むしろ中距離で良さが生きるタイプです。力はたしかで、現時点での完成度も高く、今回はこのメンバーでも３着は外さないだろうと見ていましたから、順当な勝利といえるでしょう。直線では２着馬に寄られる場面もありましたが、ひるむこともなく伸びてくるあたり、卓越した運動神経と身体能力を持っていますね。ただ、骨が細めな点がこの馬の弱点で、ひょっとしたらこれ以上の上がり目はないかもしれません。
スワーヴリチャードとムーヴザワールドも血統馬らしく力のあるところを見せました。特に後者はまだまだ筋肉に力がつききっていないなか、しかも２戦目という状況を考えればよく走っています。賞金は加算できませんでしたが、成長を前倒しできればクラシックを賑わす１頭になるでしょう、やはり。
札幌２歳Ｓの勝ち馬で、中央移籍初戦となったトラストは、スタートはするどく飛び出したのですが、そこから引っかかってしまい、直線では脚をなくしてしまいました。実質的に上位数頭の争いだったと考えると、５着という結果はやはり力を出しきれなかったと見るべきでしょう。気性面の成長は必須でしょうね。また、体型面ではやはり飛節が深い点が気になります。筋肉の質はかなり良い馬ですが、強いメンバーだと勝ちきれないレースを続けてしまうかもしれません。