馬の毛色

別の掲示板に書いたもののコピペ加筆です。

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【質問】
芦毛の馬は「芦毛―芦毛」のホモ芦毛と「芦毛―その他」のヘテロ芦毛がいると思いますが、
産まれた時の色は「その他」が出るのでしょうか？
例えばゴールドシップなら「芦毛―栗毛」とか
また「芦毛―芦毛」の馬は生まれた時から白っぽいのでしょうか？
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【回答】
芦毛の遺伝子と鹿毛の遺伝子は別々です。

芦毛は優性遺伝(優性とは多数派のことではなくヘテロの時に見た目に現れる方のこと)です。
芦毛にする遺伝子がG、芦毛にならない(その他)の遺伝子をgとすると
GG(ホモ芦毛)もGg(ヘテロ芦毛)もどちらも同じ芦毛です。
その馬自身には特に関係なく、その子供の代での芦毛率が50％か100％かの違いです。
産まれていきなり白っぽいのは芦毛遺伝子のホモヘテロの話ではなく、
ただ単純に白くなるのが早いか遅いかの個体差の話です。

産まれた時に鹿毛か栗毛か…というのはそれとは別に鹿毛の遺伝に基づきます。
(ホモ芦毛の馬でも鹿毛・栗毛・青毛いずれかの要素は持っています)
脚やたてがみなどをを黒くする遺伝子がE(優性)、黒くしない方がeとすると、
EEとEeが鹿毛、eeが栗毛になります。
ディープインパクトなどは遺伝型がEEなので、栗毛の仔馬が絶対に産まれません。ちょっと残念です。
(※ディープの子でも母方から栗毛遺伝子をもらってEeの馬はその子供(ディープの孫の代)で栗毛を出す可能性があります。)
ゴールドシップはGgeeになりますね。

また青毛は、
上記の脚などを黒くする遺伝子の効果が全身に及んで真っ黒(青毛)にするのを
阻害する遺伝子がA(優性)、阻害しない遺伝子がaで、
AAとAaが鹿毛、aaだと青毛になります。
A遺伝子には発現が中間を示す変異型があり(Aより劣性でaより優性)、それが入っていると青鹿毛になります。

ちなみに、芦毛ではなく、かつ栗毛と青毛を両方満たす(ggeeaa)場合は栗毛になります。
(鹿毛が茶色1色の馬に黒い手袋と靴下を着ている状態、青毛が茶色1色の馬に黒いコートを着ている状態、栗毛と青毛を満たす馬は茶色1色の馬に透明のレインコートを着ている状態を想像してください。)

(参考)馬の毛色 - wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/馬の毛色
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【質問】
芦毛の父からは芦毛の子供が生まれる確率は50%ですが、
どう考えてもクロフネ産駒は芦毛が半分より多いです。なぜですか？
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【回答】
まず、数はごくわずかですが、父のクロフネではなく「母親から芦毛を受け継いだ」馬がいます。
ただ、それだけではまだ誤差の範囲内です。
※実際の割合は芦毛51%、芦毛以外49%程度です。

一番の理由は「芦毛→クロフネ」の刷り込みだと思います。
活躍してない馬の場合、芦毛だと出馬表などで父を確認して「あーやっぱり父クロフネかー」と思いますが、
鹿毛や栗毛の馬だとあまり父を意識しないので、
血統を見てクロフネの子供と記憶する確率は芦毛の場合より下がると思います。
それで実際は半々なのに芦毛ばっかりと言う印象を受けることはあると思います。
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