ハノイ追想（２）

ハノイの女性とチャットしていたとき、向こうの交通事情に触れたことがあります。
ベトナムといえば、バイクの国です。
そこで、相手に、バイクを運転しているのかと聞いてみました。

　Do you have a xe HONDA ?
　(ホンダの社名はバイクの名前として使われています)
　Yes.
　Do you drive safely?
　Yeeeeessssssssssssssssss.

こんな簡単なやりとりからでも、相手の気さくな性格が伺えました。
というより、若いんだな、と感じたものです。

さて、静岡で別のハノイの女性と待ち合わせたとき、
先方が日本で働いている宿舎前まで、タクシーで行きました。
そのとき、すぐに歩道を歩いているひとが彼女だと気付いたのですが、
まじめそうなひとだな、と感じたのを今でも覚えています。
ひととなりって、なかなか隠せないものだと思います。

会ってすぐ、簡単なプレゼントを渡した後、
タクシーに相乗りして、予約していたレストランに向かいました。

かつて、といっても、ほんの少し昔のことですが、
日本は、国を挙げて、東南アジアからの留学生を増やそうとした時期がありました。
ところが、その結果はあまりかんばしくなく、
多くの留学生は不満を感じたということが新聞の記事になったことがありました。
彼等にとって、日本人は、西洋人には甘く、同じアジア人には厳しい、と映ったそうです。
実際に留学してみて、なかなか日本人と友達になれず、かえって日本を嫌いになった、
といったような意見も乗せられていました。

そんな記事を目にして以来、自分としては、そうはならないよう、注意してきました。
また、そんな経験からも、今回、出来るだけ親切にしてあげようとも感じたのでした。

某レストランで向かい合わせに座り、簡単な自己紹介を済ませた後、
少しばかりベトナムの現状について雑談してみました。

日本は、戦後数十年経過した後、東京オリンピックを目標に躍進した経緯があります。
このプロセスは、韓国、中国でも使われ、それなりに成功しました。
そこで、ベトナムでも、同じ考え方が出来るのかと、聞いてみましたが、
相手の女性は、オリンピックなんて、まだまだ、といった感じでした。

今、日本は、また東京オリンピックを開催しようと努力しているようですが、
自分は、一東京都民として、あまり賛成していません。
再度東京でやるより、むしろ、仏印で開催して、
韓国、中国に続き、インドシナの躍進に役立たせて欲しいと願っているからです。

実際にひとりのベトナム人の率直な意見を求めたところ、
まだ、そんな段階でもないような様子だったので、
すぐに話題を変えました。