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2020/12/07 16:04
ミスターシービー
競走馬のレース選択も近年多様化が進み、以前ほどの絶対感・重厚感は無くなりつつありますが、それでも我が国で「3冠馬」と言えばまだまだ競走馬としての最高峰、との認識に揺るぎはありません。
本年度は無敗の3冠馬が牡馬・牝馬とも誕生する特別な年でありましたが、シンザン以降、ミスターシービーが19年振りの3冠馬となるまでの間に競馬を覚えた者とすると、近年の「3冠馬ラッシュ(?)」には若干違和感を感じざるを得ません。
そもそも「牝馬3冠」と言う扱いには極めて疑問があり、牝馬は「皐月賞・ダービー・菊花賞」には出走可能なのですから、牝馬でもそれらのレースに出走して3冠馬となる事も可能な訳です。
特に近年の牝馬の強さから考えても、決して絵空事とは思えません。
(ウオッカなんて、あの年の牡馬のレベルから考えても可能性あったのではないでしょうか?アーモンドアイにも同様の事が言えます。)
さて、私が競馬を覚えたハイセイコー時代から暫くの間、私は「生きている間に3冠馬を見る事は出来ないのではないか?」とかなり強く感じていました。
それ位、当時の「3冠馬」には神格化されるものがあったと思います。
それだけにミスターシービーが菊花賞を圧勝して3冠馬となった時の衝撃は大変強いもので、いまだにあの時の感動は忘れられません。
シービーの菊花賞は、アイネスフウジンのダービーと並び、当方にとっての「生涯のベストレース」と言えますね。
あの時は、翌年、「無敗の3冠馬」が連続して誕生するなど、夢にも思っていませんでした。
ミスターシービーは古馬になって天皇賞こそ勝ちましたが、後輩にルドルフと言う傑物が登場した事もあり、3冠達成後の成績はかなり期待外れで、その分、3冠馬としての評価も決して高くはありません。
しかしながら、そのロマン溢れる血統(父は天馬トウショウボーイ、母は名牝シービークイン)やケタ外れのエキサイティングなレース振りは、当時の競馬ファンに大変な衝撃と感動を与えた事は動かぬ事実であり、日本競馬に於ける貢献度は極めて巨大なものであったとしみじみ思います。
シービーは、その血の背景や気性を考えると、その快速を生かした逃げ・先行馬となる可能性もあったのでは?と思います。
そのケースでは、3冠馬にはなれなかったかもしれませんが、サイレンススズカの様なケタ外れの快速馬としてターフを沸かしていたかもしれません。
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笑うホビットさん
コメントありがとうございます。
シービーの出走した府中の毎日王冠&天皇賞のレースの盛り上がりは本当に凄いモノで、当時現場にいた者としては、「あの時以上の盛り上がりはもう二度とないだろうなぁ〜」と思える程です。
あの「ナカノコール」のアイネスフウジンのダービーもオグリの感動のラストランも、シービーの府中のレースがその序章だった様な気がします。
上にも書きましたが、記録面のみを見るとそれ程評価が高くない3冠馬ですが、日本競馬界の隆盛に貢献した馬としては、ハイセイコーと並び最高峰の貢献馬だと確信しています。
若いファンの方々にも語り継いで行きたい名馬ですね。 -
笑うホビットさんがいいね!と言っています。
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笑うホビットさん
初めまして、Mr.CBへの思い入れ良く伝わる、興味深い文です。
今年種牡馬入りした、我が応援馬の母父でもありますが、シンボリルドルフの存在もあり、今一つ凄さにピンと来ませんでした。
恥ずかしいことに見落としていた者として、文章からもMr.CBが勝った菊花賞の臨場感を感じ取れるのです。 -
スダピンボールさん
ありがとうございます。
ディック・フランシスもクリスティーも読んだことないんです。ダメですね…。「本命」から読んでみようかな…。
確かに、杉本さん本人が言う、菊花賞独特の雰囲気、というのがありますよね。
ただ、これは、11月初めの菊花賞当時のもので、今の時期にの施行には反対です(上り馬が間に合わないし)。
淀の改修がどうなるわかりませんが、
1周目の下り
仮冊沿い
1周目でかかる馬
ペースが落ち着く1、2コーナー
ニホンピロムーテーが動いた向こう正面
3の字型になっている京都の難所
そして直線
というのは、確かに風情があります。
東京大賞典も3000級であってほしいですし、私も、もっと長距離レースが欲しい派です。
名手が距離をごまかしたとしても、やっぱり3000級のレースは欲しいです。 -
スダピンボールさん
仰る通り、セントレジャーは見る影も無い程没落していますね。
英国では、エプソム・ダービーよりもむしろセントレジャーの方がクラシックレースとして格上だった時代もあるのですが・・・
アガサ・クリスティーの名作「ポワロ」にもセントレジャーを背景としたお話がありますね。(これは結構良いです。)
日本で菊花賞がセントレジャー程没落しないのは、その開催地のロケーションにもあるのでは?と思います。
やはりあの淀の菊花賞は、ダービーにも天皇賞にも無い一種独特の風情がありますからね。
日本人好みの風情と言うのでしょうか。
我々には、菊と言うとあの杉本アナの名実況と対になってレースの思い出が蘇ります。
(それだけに、今回の淀の改修は心配です。)
豪州最大のレースは、未だ3200mのメルボルン・カップですし、長距離レースの復権を密かに期待しているのですが・・・
無理かな? -
スダピンボールさん
外国競馬には疎いのですが、数十年前から、セントレジャーが没落しているのを見ると、菊花賞が一応大レースとしての権威を保っているのはなぜか、考察してみたくなります。
セントレジャー、まともな牡馬は見向きもしない感じですもんね。 -
スダピンボールさん
俗に言う「マツクニ」レース選択ですかね(笑)
クラシックレース体系は英国の形態を範としたものですから、本来なら1600,2400,3000とするのが正しかった(?)のでしょうか。
まァ、今は、英国でも、「2000ギニー、エプソムダービー、凱旋門賞」が3冠(?)なのでしょうが・・・
英国人は「凱旋門などを3冠レースとしては認めない」と言うでしょうがね(笑)
「2000ギニー、ダービー、キングジョージ」かなぁ? -
セキゴンさんがいいね!と言っています。
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スダピンボールさん
ターフビジョンが設置されたころですね。
トウカイテイオー以降では、エルコンドルパサー世代が最強だった気がします。
エルコンドルパサー、グラスワンダー、スペシャルウィークが絡んだレースは、ほとんど名レースだと思います。
これらとエアグルーヴ、サイレンススズカが戦ったころ、これが楽しかったです。 -
スダピンボールさん
「3冠」というのは、勝つのが難しい3つのタイトル、3つ勝つと価値のあるレースを称するのが普通――山野先生がずっと言っていましたが、2020年の今も、皐月・ダービー・菊が三冠ですね。
・NHKマイル・ダービー・JC(府中に偏るのが難)
・NHKマイル・ダービー・宝塚(春三冠)
このあたりが真の三冠だと思いますが、どんなもんでしょうか。
ディープインパクト、キングカメハメハ、エルコンドルパサーがその三冠の最右翼だったと思います。